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How to make an American Quilt [Movies 2 C]

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ふと、なにげなく、何度でも見たくなる映画がいくつかあります。
この映画もそんな映画の一つです。

よいストーリーは、時代が変わってもよいままで、いつまでもひとを感動させる不思議な力を持っています。
これは、女性による、女性のための映画です(フェミニズム的発言とは、取らないでくださいね!)。

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たとえば、自分のおばあちゃん。
生まれた時から彼女はおばあちゃんであり、お母さんのお母さんであり、そのほかの何ものでもありません。
でも彼女も、私の生まれるずっと前にはお母さんでもおばあちゃんでもなく、一人の「女性」だったのです。

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若いころには、ほのかな恋や、情熱的な恋を経験したのかもしれません。
たとえそれが、自分のおじいちゃんが相手ではなくても。

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お母さんだって、お父さん以外の誰かに心をときめかせたり、苦しんだりしたかもしれないです。
みんな人の親になる前は、そんな思いを経験している、でも、子供として、孫としてはちょっと想像しにくいし、
ふつう、あんまりそんなことを話題にするようなチャンスもないですね。

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この映画の主人公もそうでした。
フィンは大学院の修士論文を田舎の祖母の家に滞在して仕上げようとしている学生です。
婚約していて、結婚も間近。

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祖母は姉妹と暮らしていて、彼女たちの家ではキルトを作る仲間たちが集まって、作品を作っています。
7人のおばあちゃんたち。
フィンの結婚祝いのための大作をみんなで協力して仕上げながら、おばあちゃんたちは若き頃の思い出話を
始めるのです。

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ひとりの女性には、そのひとなりの人生があり、忘れられない思い出もいくつかあります。
その思いのひとつひとつを、彼女たちはキルトに綴っていくのです。

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時代に阻まれたり抑圧されたりして、悲しい思い出となってしまったおばあちゃんたちの若き頃に比べれば、
フィンは自由で恵まれた時代で若さを楽しんで幸せを選び取ることもできます。

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でも彼女は、母親が不幸な結婚をしていて家を出てしまったために、結婚することに懐疑的でした。
だから幸せなはずなのに、結婚に対して不安を抱いています。

すごく心が揺れて・・・目の前に開けた道から、それていこうともしますが・・・・

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おばあちゃんたちの思い出話を聞くうちに、次第に心を決めていきます。
キルトは、好きな生地を好きな大きさで好きな色合いに縫い付けていって、すきな作品を作ります。
ひとの人生もそれと同じ、ひとつとして同じ人生はないのです。

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製作費何百億ドルの超エンターテイメント作品とは違いますが、こんないい映画も作れるから、アメリカの
映画も捨てたものではありませんね。





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アタメ! [Movies 2 C]

『ATAME』→”Tie me up!"=「私を縛って」の意味です。

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ほんとうに、なんていうか、ラテン気質だから成り立つ映画なんです(笑)
だってこれ、アメリカとかイギリスならば間違いなく心理サスペンスホラーになるでしょうからw

ちなみに日本だったら幼稚なB級ポルノに仕上がる可能性大。
日本人には理解しがたい感覚ですから。
エロティックな場面もありますが、なんていうか、うら暗い(=女性が嫌悪する種類の)イヤらしさはないです。

アントニオ・バンデラスがハリウッドデビューする前の映画です。

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ある男が精神病院を退院して、まともな暮らしをしようと決意します。
それには結婚しなくてはと、昔一度だけ関係したポルノの女優のもとを訪れます。

彼女にしてみれば唐突で、降ってわいた不幸です。
彼のことを忘れかけていたくらいなのですから!

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彼は突如、彼女を拘束します。
でも、なにもしない。
とても優しく扱うのです(縛っておいて、なんですが)。

やがて彼女はそんな彼に愛情を感じ始めます。

犯人と一定の期間を共にすごすと親近感が芽生えてしまうということは心理学でも実証されていますが
(ストックホルム症候群といいます)、自分を拘束した相手を好きになって、自分からその相手のもとへ戻る
ことは、そんな目にあったことがないので、私にはよく理解できないですが・・・(笑)

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恋人からDVを受けているのに逃げないというひとは、こんな傾向にあるのかもしれません。

今でいえば主人公は過激なストーカーでしょう。
彼女は初めは恐怖を感じていて、なんとかして逃げようとしていたものの、彼の純粋(過ぎるw)な人柄を
知って、好感を抱き始めるのです。

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ラテン女は心が広いのですね。
でも、無理やり拘束してはいけません(笑)

何の好感も持てない相手からされれば恐怖以外のなにものでもないけれど、好きになれば何でもアリ?!
考え方を変えれば、拘束するほど自分のことを好いてくれる、とも考えられるのかも??
いえ、これは、あくまで相手に好感を持つ場合にのみ、言えることですが。

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日本では作家の岩井志麻子さんが、昔、ストーカーと結婚したことがあるとテレビでおっしゃっていましたが。
そんな度量の広いあっぱれな女性もいますが、考えてみれば、ストーカーとは、逃げるから余計に執拗に
追ってくるものなのかもしれないですね。



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Before Sunset~9年後のふたり~ [Movies 2 C]

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これはBefore Sunriseの9年後のお話です。



9年前。ブタペストからの列車の中で、二人は出会いました。
お互いにひとめぼれ。
そして男の子はウイーンで下車するときに女の子を誘います。
「ちょっと飛んでみて。10年か、20年後くらい。きみは結婚していて、夫への不満だらけ。
そして昔会った男たちを思い出すね。僕はその中の一人・・・」
それで、翌朝にサヨナラをするのです。

9年後。

舞台はパリ。

アメリカ人の男の子は作家になり、9年前のたった一日の体験を本にしました。
フランス人の女の子は自然保護活動などをして、大人の女性に成長していました。

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パリの街角の小さな書店でインタヴュ―を受けている彼のもとに、彼女がやってきます。
9年ぶりの再会です。

この再会は、きっと偶然ではないです。
彼は思い出を本にして出版したし、プロモーションの場所におそらくは彼女が暮らしているかもしれない
パリで行っています。もし自分の本の話題を聞けば、彼女が合いに来てくれるかも?と思っているに
ちがいありませんw

ちょっとした賭けだったのかも・・・w

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そして彼女も、彼の本の話題をききつけて、自分のことを覚えているに違いないと確信して会いに来た
はずです。でも、お互いにちょっと勇気がいるかもしれない再会ですね。

9年たってもすぐにお互いがわかります。ドラマティックな再会ではないけれど。

飛行機が出るまでの間、二人は9年間のことを話し始めます。

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あの時、半年後に再開する約束は、どうだったのか。
お互いに、どんな現実社会でどんな生活を送ってきたのか。

再会してからはまたまたしゃべりっぱなしですw
パリの裏路地を歩きながら、セーヌ沿いの歩道を歩きながら。

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話すうちに、同じ時期に二人ともNYにいたのに、そこで出会うことはなかったと知ります。
彼には妻子がいて、彼女には恋人がいる。でもふたりは相変わらず惹かれあっていて、9年前の
たった一日だけの出会いがお互いの中で一番の思い出になっているのです。

・・・思い出を美化しないでいられたのがいいのかも?
9年もたったら、思い出だけが独り歩きをして、現実の相手が嫌になるかもしれないのに、この二人は
そんなことなくて、二度目にあったとは思えないくらいに、人生の深淵についてまで船の上で話し合っています。

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好きな食べ物とかドラマとかを話し合うのもいいかもしれないけれど、人生について話し合うことのできる
相手って、価値観がぴったり合わなくてももうそれだけですごいことです。
9年前に交わしていた会話よりも、彼らも成長しているのですw

生意気な男の子は謙虚な男になって、かわいい女の子はたくましい女になって、9年前と顔つきも違って
大人になっています。

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彼女は今は32歳、彼の本を読んだおかげで23歳の時の自分を振り返って、実はナーヴァスになっています。
経済的にも精神的にも自立した大人の女性なのに、彼と再会したことで弱い部分が出てきてしまうのです。

空港へ向かう車の中で、険悪になってくる二人。
時の流れを残念に思って、9年前の掛け違えた運命のボタンのことを悲しみます。

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でも、結局今までの人生がうまくいっていないのは、9年前のお互いのことが忘れられなかったからだと
気付き始めるのです。

同じ俳優が出ているので、時間の経過に真実味が感じられます。
9年間のうちに失い続けたモノたちをこれからも失い続けるのか、それとも、少しの勇気を出して
かえてみるのか・・・・

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彼が9年前の出会いを本にしたのと同様に、彼女もまた、二人の出会いを歌にしていました。

日が沈むまでにふたりはさんざん迷って、そして日が暮れる前にどんな決断を下すのでしょうか?

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観光スポットなんて、一つも出てきません。あ、バトー・ムッシュには乗りますがw

でも、ふたりの歩く街並みの、自然な美しさったら。

飛行機の時間が近づくけれど、本当に離れがたいのです。

そしてどうするかというと・・・・

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見てのお楽しみ。

どんな製作費を使い尽くしたスペクタクル映画よりも、私にとってこの2本は素晴らしいのです。
何度見ても飽きない、そんな映画です。


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Before Sunrise~9年前のふたり~ [Movies 2 C]

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大好きな映画です。
個人的に思入れが強い2本のうちの一つです。これはもう一つ、セットで見ないといけませんよ!
不動の1位、2位!!

この映画はあらゆる点でほかの映画とは違っています。

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まず、役者はほとんど主人公の二人しか出ていないということ。
美しいウイーンの街並みに焦点を当てることなく、二人がずっと話し続けているということ。
つまり・・・・お互いしか見ていないのですw

そして、9年後の続編があって、同じ役者が演じていること。

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ストーリーは、列車の中で偶然出会ったアメリカ人の男の子とフランス人の女の子が、離れがたくて
一日を一緒にウイーンで過ごすものです。

ひとめぼれなのだけれど、このひとめぼれが結構リアルなひとめぼれなのです。
ひとめぼれがリアル、といういい方は変かもしれませんが、とにかく、ホントに起きそうなひとめぼれ、
といったらいいでしょうか?
しかも、お互いにひとめぼれ。

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1:お互いに国籍が違って
2:お互いにとっての外国で
3:偶然に出会って、惹かれあう

ね?ロマンティックでしょう? 
友達のS君は、アメリカからの帰国便で隣に座った外国の女の子とずっとしゃべり続けて、その後その
彼女が彼の国へ留学してきて恋人になったそうですが、この映画みたいな出会いが本当にあるんですね。
外国で飛行機や列車で、隣に素敵なひとが乗り合わせたことがない私は、S君の出会いをうらやましいと
思いましたけどw

あ! ドイツに好きな人を追いかけていったのに結局はフラれて、なぜかオランダの人と恋に落ちていったん
帰国して、オランダに行って結婚したというJ子おねえさまもいましたっけ・・・。

出会ってすぐにプロポーズされて電撃結婚して、もう10年以上も仲良くアメリカで暮らしている姉貴分も
そうですが、結構、事実は映画や小説よりも奇なり、ですww

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この映画も偶然のであいですね。
ふたりは、自己紹介し合う前から、一日一緒にいることを決めるのですw

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お互いに惹かれあう者同士の、このまま別れたくないなという気持ちがひしひしと伝わってきます。
自分をよく見せようとかっこつける男の子の、子供っぽいところがとてもかわいいのです。
男性たちは、気のある女の子に自分をクールに見せようとした経験はありませんか? ( ´艸`)

この場面、好きです^^

話している内容も、この続編の9年後の映画と見比べてみると、ずいぶん違っていることがわかります。
9年たつと、ひとは成長するのですね。恋愛の話に花を咲かせている20代前半のふたり。
そして人生について現実について語り合う、30代のふたり。

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20代の前半は、自分もこんなふうだったな・・・なんてw
1枚1000円くらいのインド綿のサマードレスを着て、バックパック背負ってタイに行ったり、ボードを背負って
フィジーをひとり旅したりww

友達や旅先で出会った国籍も母国語も違う同年代と、こんな話をしていたっけ、みたいなw

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主演はイーサン・ホークとジュリー・デルピー。
E・ホークは子役のころからの俳優で、いろいろな映画に出ています。ユマ・サーマンの元夫。
映画の監督もすることがあるようです。

ジュリー・デルピーはタランティーノに気に入られて彼の映画にいくつか出演しました。
彼女のフランス語なまりの英語はとてもかわいらしいです。
一時期、アクセントをまねてしゃべっていたこともw

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そんな彼らが若いころに出演した映画なのですが、ほんとうに、二人ともアドリブ?と思うほどよくしゃべります。
セリフだとしたらほんとうにすごい量なんです。なにせ、ずっとしゃべり通しですから。

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美しい景色も二人にはあまり重要ではないのです。

私たちはこの映画を見ることによって、恋が生まれる瞬間を目撃するんです。だから目が離せない。
誰にでも共感できる感情だと思うんです。

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こうして、恋に落ちたふたりは自分たちだけの世界を作り上げていくのですね。
「Q and A time」(質問タイム)といって質問し合うのがかわいいですw
でも、お別れのときはやってきます。

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二人は半年後に再開する約束をするんです。
雰囲気からして、約束だけで終わりそうな、若い一日だけの恋です。でもね・・・・・

ということで、後編ともいえるBefore Sunsetに続くのです。



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偶然にも、今夜CSでこの映画が放映されていて、何度も見ているのにまた見ちゃいましたw


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から騒ぎ [Movies 2 C]

『Much ado about nothing』が原題です。

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主演俳優であるケネス・ブラナーが演出を手掛けています。
若き日のキアヌ・リーヴスやデンゼル・ワシントンも出演しています。

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シェークピアの原作の映画化です。

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コメディーですね。
田舎の領主の娘たちと、そこに凱旋してくる大国の領主とその兵士たちとの恋の騒動。
ハリウッドのようなエンターテイメントが好きな方には物足りないかもしれませんがw

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そこはやはりシェークスピア( ´艸`)

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キアヌ・リーヴスがデンゼル・ワイシントンの異母弟というところも度肝を抜かれますが、悪役なのですよ。
愛し合う若い二人の邪魔をするのです(かといって、その女性のことが好きで横恋慕しているわけではない
です)。

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大団円はシェークスピアらしいエンディングですね。

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イタリアのトスカナ地方の美しさが堪能できます。
一時期、トスカナが舞台になっている映画を探したのですよ・・・。
ケネス・ブラナーは舞台俳優でもありましたっけ。エマ・トンプソンはよく共演しますね。
彼のアレンジは、ちょっとおもしろいシェークスピアを作り上げました。

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恋のゆくえ~The Fabulous Baker Boys~ [Movies 2 C]

原題は『Faburous Baker Boys』。

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12月に必ず見たくなる映画です。
最初から流れるジャズのメロディが心にしみます。
今から長い夜が始まるんだなと感じさせる、たそがれ時から始まる一日を、音にしたみたいに聴こえます。



ベイカー兄弟はずっと兄弟でピアノの連弾をして稼いできました。
兄は家庭を持っているけれど、弟は気ままで刹那的な生活を送っています。
正反対の兄弟なのに、幼いころからピアノの息はぴったりです。

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売れなくなってきたので、女性ヴォーカルを加えようということになり、オーディションをしますが、
なかなか適役がいません。

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オーディションも終わりという時に飛び込んできたスージーを加えることに。
ここでガムを噛みながら最後に飛び込みで来るミシェル・ファイファーの蓮っ葉な態度。様になっています。
More then you knowのこのアレンジが素敵です。



ひとはみな、現状に満足しているとは限らなくて、でも変えることも少し怖い時があって、孤独を愛すれば
それも楽でいいかもしれないと思ってもみるし、かといって人恋しくもあるし、でも人から愛情を受ければ、
安定した未来が少し怖くなったりもして・・・・ちょっと、逃げたくなる。

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矛盾だらけでありますが、でも、そんなものですよね、ヒトの感情は。
愛を受けるのが怖い、だから当たり障りのない関係しか持たない。弟のほうは、そんな人です。

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邦題は『恋のゆくえ』となっていますが、別にお兄さんを含む三角関係の話ではないです。




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クリスマスの公演でミシェル・ファイファー演じるスージーがピアノの上で歌う「メイキン・ウーピー」が好きです。

口うるさく言うお兄さんが家族の都合でいないために、二人は自由にやりたい放題のアレンジですw

まだ10代のころに初めて見てから、なんども繰り返し見ていますが、「こんな大人になりたい」と、クールで
赤の似合うミシェル・ファイファーに憧れていました。

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でも大人になっても、こんな色っぽくなれませんでした(笑) ザンネン~( ´艸`)

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ピアノの上で歌ってしまうのもすごい演出だし、赤いドレスがピアノの黒とのコントラストでとてもきれいです。
最後にハイヒールでピアノから降りるシーン、何気なくしてるけれどすごいです。

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公演で泊まったホテルのバルコニーでぐるぐると追いかけっこになるシーンも好きですが、とにかく
好きなシーンが多すぎて・・・( ´艸`)

週末、ゆっくりと見たくなる映画です。
一度見終わっても、また見たくなるような。

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ルコさんも以前紹介されていましたが、おすすめですよね~~^^
サントラもとてもよいです♪


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Serendipity [Movies 2 C]

serendipityとは、簡単に言えば幸運な偶然を意味します。

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18世紀の半ばに、イギリス人の作家が作った言葉だそうです。
何かを偶然に見つける「こと」ではなくて、見つけるための「才能」を意味するのだとか。

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NYにはSerendipityという名前のカフェがあります

たとえば、時間つぶしに街をぶらついていたら、偶然、素敵なカフェを見つけてお気に入りになったとか、
初めていくお店に地図を読み間違えてたどり着けなくて、迷っていたら雰囲気の良い小さなギャラリーを
みつけるとか・・・。偶然が幸運を呼び込む、そんな感じの意味のようです。

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2002年に公開されたこの映画も、セレンディピティをテーマにしています。
クリスマスプレゼントを探しに行った百貨店で、偶然にも同じ手袋に手を伸ばす二人。

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お互いに恋人がいたけれど、惹かれあってしまいます。
すごくロマンティックな雰囲気なのに・・・もしかして、これが運命の出会いならば、次もあるはず・・・
ということで、彼はお札に、彼女は本に連絡先を書いて古本屋へ売るのです。
ほんとうに運命があるならば、それらがいつか、二人のもとに届くはずだから。

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でも3年がたつのです。
運命じゃなかった?
それでも、お互いのことが忘れられずにいます。

彼は結婚間近、彼女も恋人からプロポーズされています。
彼は結婚3日前!!友達には「まじか?!頭おかしいぞっ!」と非難されます。
でも・・・彼らは何かに突き動かされたようにお互いに、お互いを探し始めるのです。

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いろいろな偶然が重なって近づいていく二人の運命が描かれています。
でも、結局は偶然の積み重ねも必然なのです。
出会う運命の人たちは、どこにいても何をしていても出会うようになっているんですよね。

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思い合うということも、縁を引き寄せるのかもしれません。
だからこの映画のように、「こんなのあるわけない!」というような素敵な奇跡も、おこるのですw

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結婚を決めるくらいだから、それぞれの恋人とも彼らは縁が深いのかもしれません。
でももし、あきらめきれない人が心の中にいたとしたら、確率など考えずにそちらを信じてみたくなる気持ちも
わからなくもないです。

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この人だ!と思って、劇的な出来事もあったのに、あっけなく終わることもあるし、自分だけが運命的だと
感じても、客観的に見ればまったくそんなこともないということもありますw

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この映画には悪意がないので、純粋に楽しめます。

クリスマスのおとぎ話だと思えばよいと思います。
見終わったあとは、幸せな気分にさせてくれます。




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Only You [Movies 2 C]

アメリカ映画です。

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マリサ・トメイ演じる教師の主人公フェイスは、幼いころにこっくりさんで出た運命の相手と出会うことを
夢見たまま大人になりました。実はその名前は兄が勝手に指を動かして、適当にでっちあげた名前なんです
が・・・(笑)

その後も、ジプシーの占いで同じ名前が出たから、彼女は自分の運命の相手の名前を信じ込んでしまうのです
(じつはこれも兄の仕組んだいたずらでしたがw)

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無難に婚約したところに、運命の相手と同じ名前の人の手掛かりが突如舞い込んできて、いましかない!と
その相手の出張先であるイタリアに飛んでいくのです。これも一種のマリッジブルー?

しかも、ウエディングドレス着たままで飛行機に飛び乗ってしまうのですw
幼馴染で、しかも兄の妻である大親友と二人、幼いころのこっくりさんで出た名前の人物(顔も知りません)を
追いかけて、海を渡ってはるばるイタリアまで。

でもいつも一足先のすれ違いで、ヴェネチア、ローマとあちこち移動します。

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ジェットコースターラブコメディなのですが、なによりなにより、イタリア各地の美しい風景が堪能できますよ。
運命の相手と名乗った、靴を拾ってくれたアメリカ人(実は彼のウソでした)とデートする夜のローマもとても
ロマンティックです。

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お約束、真実の口でも、やりますよ、あれ。『ローマの休日』ごっこw

彼が運命のその人だと信じたのに・・・実は彼は、彼女に一目ぼれして何とか振り向いてほしかったから、
彼女の勘違いに便乗しただけだったのです。それを知った彼女は激怒。彼は彼女に協力すると言って、
じゃけんにされても彼女のそばにいようとします。

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それにしても、目の前にいる一途でステキなひとの名前がこっくりさんで出た名前と違ったからといって、
手のひらを返したあまりの冷たい態度。このフェイスという女の子、ちょっと変わっています。

やっと見つけた運命の相手(といっても、こっくりさんで出た同姓同名の知らないヒト)とデートして心ときめかせたけれど、実はその人も・・・・。

もう一つの純愛があります。主人公の兄とその妻(主人公の幼馴染で大親友)とのことです。
この夫婦の倦怠期もストーリーに絡んできます。それで未婚の人も既婚の人も、「運命って何?愛って何?」
と考えるのです。

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運命の相手とか真実の愛って、無視しがたい魅力的な言葉です。
できることなら、運命的な出会いがしたい、そう思って平凡な結婚をする前に悪あがきをするフェイスの
気持ちは、わからなくはないです(彼女はちょっと思い入れが激しすぎるけれどw)。

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主人公と、兄の妻で幼馴染の親友でもある二人がローマで泊まる宿も素敵です。
宿の名前もステキですよw 見たらチェックしてみてくださいね。トスカナの田舎道もとても素敵です。

ラストは、(アメリカ人の考える)ステレオタイプなイタリアらしさが大げさに表現されていますが、見ていて
イヤな感じではないですね。この話の舞台がアメリカ国内だったら、このストーリーは成り立ちませんw
アモーレの国だから、こうなりました、みたいな(笑)。
幸せな気分になれる映画です。







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十二夜 [Movies 2 C]

シェークスピアの戯曲の映画化。
何度もされているのですが、これは1996年版です。

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平安時代の物語に、『とりかへばや』というものがあります。
これはある貴族に二人の妻がいて、それぞれが同じ日に男の子と女の子を一人ずつ生むのです。
だから正確には異母姉弟なのですが、二人は双子のようにそっくりなのです。
でも性格は正反対、女の子は丈夫で活発で、男の子は病弱で引っ込み思案。

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どうしたものかと父は頭を悩ませます。
ついに娘が男装して朝廷に出資することになり、弟は女として入内(帝の奥さんになること)するはめに・・・。

というコメディを思い出しました。

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こちらは実の双子の兄妹。
嵐にあって離れ離れになります。
妹は男装してある伯爵のお小姓となります。

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そしてその伯爵を好きになるのですが、伯爵はある令嬢への恋のお使いを彼女に頼むのです。
しかし、その令嬢は男装した彼女を好きになり・・・・・というようなお話です。

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双子の男女は二卵性だから似るはずもないですが、まあ、映画は夢が詰まっていればよいので、フィクション
の可能性を最大に広げて見たらよいですね。

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シェークスピアがなぜ男装の女性の話を作ったのかは、『恋に落ちたシェークスピア』を見ればわかりますね。

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シェルタリング・スカイ [Movies 2 C]

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ベルトリッチ監督の作品。



ベルトリッチの映画は官能的で、人間の内面を深く描写します。
失われた何かを求めるために北アフリカにやってきたアメリカ人の夫婦とその友人。

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夫婦はやがて別行動をしてそれぞれに何かを発見しようとするけれど、結局夫はチフスで死んでしまいます。

キャラバン隊と行動を共にしてもはや自己を失ったつまは、次第に壊れていきます。
友人が探し出して連れ戻すけれど、もはや彼女は狂気に走っている、というかなしいお話です。

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メディナ(旧市街地)の閉塞感や、果てしない砂漠が、心理状態をよくあらわしています。
なぜ、さまよわなければならなかったのでしょうか?
彼らがそれぞれに求めようとしていたものは、破滅をかけてまで得る価値があったのでしょうか・・・

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坂本龍一の音楽が、果てしなく切なく耳に残ります。


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