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クレオパトラの妹 [l'histoires de femmes]

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歴史上名高いのはクレオパトラの中でもクレオパトラ7世。

弟プトレマイオス13世とエジプトを共同統治するも、
王位争いに敗れ、アレクサンドリアに追われてしまいました。

しかし彼女はカエサルという最強の味方を得ました。
ちょうどアレクサンドリアに来ていた彼と同盟を結んだのです。

飛ぶ鳥落とす勢いのローマの将軍はプトレマイオス13世に姉との共同統治に戻すように提案しました。
でも彼は拒否したので、戦争に発展したのです。



クレオパトラのお話は → こちら



じつは、クレオパトラ7世にはこの弟王のほかにも、ベレニケ4世という姉(父王との王位争いで処刑されました)とアルシノエ4世という妹がいました。
妹アルシノエは弟側につきました。



ナイルの戦いにおいて、プトレマイオスは戦死します。
包囲されたアルシノエはとらえられ、市中引き回しの上、トルコのエフェソスに幽閉されてしまいました。


のちにひそかにクレオパトラによって暗殺されたと言われますが、詳細は不明です。
近年、彼女の骨がエフェソスで発見されたそうですが、骨の年齢が14~18歳くらいだそうなので、そうすると彼女の実年齢的に(=さまざまな状況から予測される年齢から)10歳くらいのずれが生じるそうなので、まだ確定ではないようです。



異母姉妹ながら、女同士の嫉妬はたぶん憎しみにまで発展してたのかもしれないですね。
アルシノエがクレオパトラではなく弟側についたのは、姉の脅威を感じ取っていて、姉につけば自分は頂点に立てないことを、本能的に悟っていたからなのかもしれません。



クレオパトラにしても、翻弄できない存在である妹は脅威だったかも?


17世紀の建築家で画家だったピエトロ・ダ・コルトーナの描いた絵は、姉妹の互いへの憎悪が見えるような気がします。


クレオパトラを王位につけようとするカエサル。二人は勝利に酔いしれています。向かって右端に立ち、輝かしい表情の姉に恨めしげな視線を送るのがアルシノエ。


エジプトは、私のものになるはずだったのに・・・


アルシノエの敗因は、王位につくためならどんな手段も問わなかったクレオパトラほど、権力への執着が凄まじくなかったところにあったのかもしれないですね。


あなたには、無理なのよ。あたしだからできたことなの。


そう言いたげに、妹にわが勝利を見せつけているクレオパトラ。




骨肉の争い、姉の勝利の瞬間。







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なんか、ずいぶんとご無沙汰してしまっております~;;;;



忙しい2月もやっと終わりました^^
またぼちぼちお邪魔させていただきますね。



えと、



いつも自分の誕生日のころは旅に出かけるのがもうずいぶん前からの恒例行事だったのですが、今回は出かけないことにしました。

それで、ほんとにほんとに、5月末に8日間、パリに行くことにしました。
5月ならばジヴェルニーにも行けるし、いつも極寒にしかヨーロッパに行ったことがなかったので、初の!良い季節体験です!


直行便が取れたし、なんと、あこがれのベルエポックスタイルの古いホテルも予約が取れちゃったので!!

今回の旅のパートナーは、叔母です。

なんと叔母は海外初デビュー(笑)




彼女も私と同じ方向音痴なので、迷子は必須でしょうが、のんびりお散歩を楽しみにしています。


初海外がパリって・・・いいですね(笑)


私は4度目くらいかな?


それまでフランス語を頑張ろうと思っています。




週に1.2回のアップが続くとおもいます。
今日からぼちぼち、伺い始めますね~^^

『こゆきの願い』


こゆきの願い

こゆきの願い

  • 作者: 山本 美也子
  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売日: 2014/12/03
  • メディア: 単行本





404さんがブログで紹介されていた本です。
やっと手に入りました。


柴犬のこゆきちゃんが山本家にやってきたときから名前の由来、家族のこと、妹分のチワワのミルクちゃんのことがほのぼのとつづられていて微笑ましいなぁと思っていたら・・・・


山本家のおにいちゃんがある日突然、飲酒運転の車にはねられて命を落としてしまいます。

こゆきちゃんにははっきりとはわからないのでしょうけれど、大好きなひとが突然いなくなってしまったということはわかるのでしょうね。

ママさんによる、こゆきちゃん一人称の優しい文章に涙が出てしまいます。


飲酒運転はいけないことなのに、、なくならないのはなぜでしょうか?
自分は大丈夫だとか、ちょっとぐらいならばとか、近所だから大丈夫という根拠のない過信は絶対にやめてほしいです。そのちょっとした油断が、何の罪もない人の命を奪うことがありうるからです。



最近は危険ドラッグなる、人体にどんな悪影響を及ぼすのか未知の化学物質を吸引して運転し、無責任にひとの命を奪う輩もたくさん存在します。



ある日突然、いて当然のひとがいなくなって、しかもそれが飲酒運転などという理不尽なことが原因だったとしたら?



車が、運転者の呼気からアルコールを検知したらエンジンがかからなくなるなんて技術、はやく開発してほしいです。



いえ、もちろん、、運転者が他者の命に責任を持つという自覚が一番大切ですが。
こゆきちゃんの願いが一日でもはやく、実現しますように。



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恋するアネモネ [Mythologyのみそ]

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今日は10日、私の誕生日です。誕生花はアネモネですから、ちょっとアネモネの話をしたいと思います。
あ、そうそう、sigさんの誕生日でもあります。sigさん、オメデトウです♬
kazuminさんも!!!  おめでとうございます~^^

誕生花・・・なんか、違う植物になっているものも結構ありましたが、まぁ、今回はアネモネで~ww

さて、アネモネに関する神話には、有名な話が二つあります。
よく知られているほうは、アドニスのお話ですね。
わたしも去年の夏に書きました。

美少年アドニスを、美の女神アフロディテと冥界の女王ペルセポネが取り合ったお話です。
アドニスを巡る二人の女神の恋の争いはこちら。→ http://niki310.blog.so-net.ne.jp/2011-07-18
これは赤いアネモネの由来だと言われていますが・・・・

もう一つは、ホントにホントにアネモネの起源です。

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まずは花のニンフであるクロリスのことから。
ゼウスとの間にアルテミスとアポロンという、正妻ヘラも悔しがるくらい立派な双子を設けた女神レト。
彼女に対してニオベという女性は、人間の分際で「私の子供たちのほうが断然すばらしいわ」と対抗します。
起こったレトは、アルテミスとアポロンに銘じて、ニオベの自慢の14人の子供たちを殺してしまいます。

そのとき生き残ったメリボエアという娘が、真っ青に青ざめて、ニンフとなってクロリスになったと言われます。
クロリスとは、「青ざめた」という意味だからです。

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このクロリスに、西風のゼピュロスが恋をします。
そして二人は結婚するのです。

ゼピュロスに愛されたクロリスは、花の女神フローラになったと言われますが・・・諸説あります。
ゼピュロスが彼女を愛すると、彼女の吐く息はバラになりました。

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でも・・・ゼピュロスは心移りするのです。
それが花のニンフの一人、アネモネでした。

いくら好き合っていても不倫は不倫ですから・・・北風はゼピュロスに、アネモネと別れることをすすめます。
でも実は、北風の横恋慕だったのですけれどね。彼もアネモネに恋していたのです。

一方、可憐なアネモネに夢中になるゼピュロスの心変わりに気づいたクロリスは、嫉妬でアネモネを花に
変えてしまったのです。

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アネモネとは、ギリシア語の「アネモス」からきていると言われます。「風」という意味です。
これはアネモネの花びらが風で儚く散ってしまうことに由来するらしいです。

花に変えられてしまったアネモネは、西風ゼピュロスのことを変わらずに愛して、彼が近くに吹くときに
花を咲かせるようになりました。でも北風が吹くと咲かなくなったのです。

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西風は春を連れてきますから、アネモネは春になると咲くのですね。

こんなちょっと翳りのある花なので、花言葉も

きみを愛する(赤)、期待、はかない恋、無邪気(白)、きみを信じて待つ(紫)だそうです。

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アネモネの別名は「風の花」です。



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