『聖母と聖餅』 [Paintings]
この麗しい聖母を見た時、「わ~、ラファエロみたい~」と思ったのですが、案の定、ラファエロの聖母を
もとに描かれたそうでした。聖餅とは、聖体に用いるパンのことだそうですね。
フランスの画家ドミニク・アングル(1780-1867)は、新古典主義を描きました。
『玉座のナポレオン』や『グランド・オダリスク』のほうがよく知られているかもしれないですが、
この聖母も素敵です。
彼の絵はなんというか、いい子ちゃんの絵、という感じがします。
傑出するオリジナリティはないけれど、構図や基本を綿密に踏まえて描かれているようです。
ラファエロやミケランジェロの影響が大きいのは、イタリアにいたからでしょうか。
女性的というよりもどこか中性的な魅力のあるツンデレ系のマドンナはラファエロのお得意ですが、
アングルの聖母はその冷たさはないようです。
聖母だけで赤ちゃんのイエスを抱っこしていないのも(私的には)珍しいです。
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