une rose pour toi [Lorem ipsum (創作)]
悲しみに浮き沈みする6月のある日の午後
雲間から天使の梯子がおりてきて
ぽとり、真っ白なバラのつぼみを一輪
私に届けてくれた
それはたぶん、オールドローズなのだろうけれど、
名前はよくわからなくて
ただそのたぐいまれな芳香が
やさしく立ちのぼって私を包み始めた
半年たつと、ある日ふと気が付いた
繊細に重なり合った花弁の内側が
ほんのりとうすべにに染まり始めた
ますます種類がわからないけれど
たいせつにたいせつに、育てようと思った
寒さに震える12月の乾いた明るい午後に
バラはいっそう、花弁の一つ一つが内側から
真珠の粉を練りこんだように輝いて
薄紅はさらに広がり
私にとって、なくてはならないものになった
私の手元に落ちてきたバラは
優しいまなざしとほほえみを向けられることで
ますます美しく、かぐわしく育っていく
100年先も
私が朽ちても
このバラはきっとずっと
形而上で咲き続けることでしょう
2012-02-14 00:00
coucou♪(・ω・)ノ!(83)
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母は長野県出身で、母の世代位までは、
自分で植えた木が生家のそこかしこにあり大木になっていたりします。
バラも、手入れは大変だけれど、それが深いものであれば、
それが繋がれば、
100年後も香りの立つ素晴らしい光景になるのでしょうね^^
by nana_hyr (2012-02-14 11:44)