モネの『ヴェトゥイユの画家の庭』 [Paintings]
セーヌ下流の小さな村、ヴェトゥイユ。
モネが一とき住んだ家は、ゆるやかな坂の上にありました。
その頃はまだ生活が厳しくて、家族に楽をさせてあげられない毎日。
39歳の時にこの家で、
妻のカミーユが亡くなりました。
次男の産後の肥立ちが悪くて命を落としたのです
画家の家にはアリス・オシュデとその6人の子たちも住んでいて
・・・オシュデはかつてのモネのパトロンだったけれど
破産して妻子を置いて国外へ逃げてしまったのです
オシュデの妻と子供たちを、モネは引き取ったのです
この絵はカミーユの死後2年して描かれました
坂の途中の男児は、アリスの4歳の息子のジャン=ピエール。
坂を上りきったところには、アリスと、モネの二男のミシェル。
のちにアリスと再婚しますが
「モデルを入れたら出ていく」という嫉妬深いアリスと
11年も関係をうやむやにしたまま、モネは深く悩みました
合計8人の子供たちとアリスを養っていかなくては。
でも生活は苦しくて…
この絵が描かれた後、1880年代にやっと希望の光が見え始めたのです。
この夏の日の明るさは、彼のどんな気持ちを表しているのでしょう?
苦しいながらも幸せで。
他人の子ながらも我が子のようで。
この絵を何の事情も知らずに見たならば、幸福な家庭生活そのものです。
by Hirosuke (2012-09-10 06:08)
この絵、ホンモノを見たことあります。(京都で、だけど)
他にもシスレーとか、モリゾの絵もあったけど、
このモネの絵が断然迫力があって、輝いていましたね。
やっぱモネは天才ですっ。
by sadafusa (2012-09-10 10:09)