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ひそやかに燃ゆる [WAKA]

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秋山の樹の下がくりゆく水の 吾こそまさめ おもほすよりは




訳: 秋山の色づく紅葉の落ちるにうもれて見えなくなる水の
   流れのように、人に知られることはないのだけれど

   それよりもずっと深く深く
   あなたさまのことを わたくしは お慕い申し上げておりますのよ



『万葉集』より。

鏡大王(かがみのおおきみ)。
こんな名前ですが、女性です。
天智天皇と天武天皇の兄弟に取り合いされた額田大王(ぬかたのおおきみ)のお姉さん。

最初は、彼女が天智天皇の恋人だったのです。
でも天皇は、弟の恋人だった額田を見初めて、弟から横取りし、鏡大王を捨てて額田を
我がものにしたのです。

これは天智天皇との相聞歌の答えの歌です。

「われこそまさめ」は、紅葉の落ち葉に隠れて見えない流水よりも、なのか
歌をおくる相手である天智天皇が彼女を思うよりも彼女のほうが天皇を思っている、なのか・・・

こんな静の中の情熱を詠むのですから、彼女は知性のあるひとだったのでしょうね。


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lequiche

秋山之樹下隠逝水乃
の「樹の下隠り」という言い方が美しいですね。^^)



by lequiche (2012-11-17 01:25) 

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