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L'escadron Volant [なんちゃって博物誌]

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フィレンツェの大富豪の家系にしてフランス王妃、3人のフランス王の母となった「黒の王妃」、
カトリーヌ・ド・メディチ。

多くの歴史の本に記されていますが、彼女は必ずしも美しい女性ではなかったようです。
そのかわりに知性は当代一で、最高の教養を身につけていたそうです。

フランスにナイフとフォークのテーブルディナーを持ち込んだのも彼女。
それまでは手づかみで食べかすは床に捨てる、汚れたらパンで拭くといったかんじ。
パンはお皿であり、お手拭きでもあり。びちゃびちゃになれば床に捨てます。それを犬が食べるのです。

アイスクリームも彼女。
下着の原型となるペチコートも彼女。
占星術もそして毒殺も彼女w(「毒殺する」は「イタリアする」と言いました)

夫のアンリ2世には愛されたとは言えません。
彼にはディアーヌ・ド・ポワティエという、18も年上の愛妾がいました。

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ディアヌ


彼女は夫に愛されない不満を満たそうと、占星術や神秘学にはまったと言われます。
そして夫が馬上槍試合で目を突かれて事故死すると、夫の愛妾を田舎に追いやって
自分の息子の摂政として政治的手腕を発揮します。

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当時はカトリックとプロテスタントがいがみ合っていました。
だから彼女は自分の言うことを聞かない貴族たちは、ある手段を用いて言うことを聞かせていました。

それがエスカドロン・ヴォラン。

日本語では「飛行隊」とか「遊撃隊」と訳されるようです。
で、どんな最強軍団だったかというと、実は、貴族の子女、しかも見目麗しき美女ばかりを集めた
最強美女軍団だったのです。

ありとあらゆる手練手管を仕込まれた、最強の美女集団・・・・・そう、反対派の人たちを色仕掛けで誘惑して
言うことを聞かせるための侍女たちのことです。

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そんなうまく行くわけないやん・・・・と思うでしょう?

これが結構、うまく行っていたのですw

カトリーヌから使命を授かった美女たちは、反対派を誘惑して言いなりにするのです。
時には息子たちや婿にも美女たちを仕向けたこともありました。
誘惑のプロですから、おちない男はいなかったのです。

おそるべし、カトリーヌ。
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ktm

すごい。 中世版ハニートラップとでも言うのでしょうか。

by ktm (2012-09-21 07:28) 

さうざんバー

争う事ではなく、取り込む! この発想がスゴイ!(@@;) 
by さうざんバー (2012-09-21 09:07) 

たいちさん

すごい女性ですね。それにしても、ナイフとフォークの前は手づかみで、床に捨てるとは、不潔だったのですね。
by たいちさん (2012-09-21 10:26) 

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