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篁スキャンダル [いろんなブンガク]

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小野篁(おののたかむら)は、平安初期の役人です。

学者で歌人でもありました。
昔の人ながら、身長が180cm!!!

成人男性でも150cm台が普通のなかでは目立ったことでしょうねェ。

先祖は小野妹子です。お父さんの岑守(みねもり)さんも歌人として有名ですが、篁は漢詩にも才能を
発揮しました。彼の文学的才能の高さは、当時並ぶものなきと評されています。

私の好きな一節は、

   野については展敷(てんぷ)す 紅錦繍
   天に当たっては遊織す 碧羅綾

 (野原一面に咲き誇る花々は、まるで一面の紅色の敷物です。そらにふうわりと舞い飛んでいくゴッサマーは、天の織姫が織り出す、薄緑の薄絹のようです)


ゴッサマーとは、クモの糸です。

野と天、紅と緑、錦繍と羅綾の対句が見事です。

彼の漢詩を読めば、豪快で堂々とした性格だったんだなぁと思えます。

彼に関するエピソードは数多く残ります。

遣唐使に行けと言われた時、彼は天皇の命令を(これを勅命といいますが)、すっぽかしてしまいます。
遣唐船の上官と喧嘩したからだそうですw

このせいでしばらく地方に左遷されるのですが、おそらくは天皇も彼を嫌っていたわけではなく、ただ形ばかりのおしおきだった模様です。

また、彼は夜な夜なある井戸から魔界へと降りて行って、地獄で閻魔大王の秘書官のような役目をしていた
そうです。京都の六道珍皇寺には、その井戸があると言います。お堂の鐘から出入りしていたという説
もあります。

そのため、死んだ後も鬼になったという言い伝えまであります。
天皇にまで逆らうのだから、たしかに怖いものなしですw

そんな彼にも悲しく暗いスキャンダルがありました。

一つだけ残る、悲しい恋の話。

彼には愛する女性がいました。
年頃になって出会った、年下の女性です。

でも二人は結ばれない運命にありました。
なぜならば、その女性は彼の腹違いの妹だったからです。

少女マンガのような話ですが、一説によれば、ともに同じ環境で育たなかった男女は、血が近いほど惹かれ
あうために、恋に落ちることもあるとか。

この妹は妊娠しますが、死んでしまいました。

この話はフィクションかもしれませんが、まぁ、それを言ったら地獄の秘書官の話もそうですよねぇ。

とにかく、それだけ注目の的な人物だったのでしょう。
興味深い人物です。

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春分

> ゴッサマーとは、クモの糸です。
知らなかった。
ゴッサマーアルバトロスは、そういう意味か。

by 春分 (2011-05-11 22:11) 

nana_hyr

井戸は別の世界への道としてとても好きです。
なんだかいろんなお話がありそうな方で興味がでますね^^
by nana_hyr (2012-03-19 01:11) 

Hirosuke

僕の身長:⇒183.5センチさ。

by Hirosuke (2012-03-19 11:24) 

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