SSブログ

伝説の王といえば・・・ [l'histoires d’hommes]

a.kingArthur2.jpg

昔むかーしのブリテン島。

ロンドンの大聖堂の前には岩に突き刺さった剣がひとふりありました。
この剣を岩から引き抜くことができた者がこの国の王になるという伝説がありました。
(・・・伝説の前の伝説ですね)

どんな大男も強力の者も、この剣を抜くことはできませんでした。

さて、ユーサー・ペンドラゴンという諸侯には、アーサーという息子がおりました。
彼はこの剣のうわさを聞きつけて、挑戦しに行くことにしたのです。

すると、どうしたことでしょう?
アーサーが剣をつかむと、特別に力を入れたわけでもないのにするりと抜けたのです!

a.kingArthur1.jpg

そう・・・アーサー王の物語です。
アーサー王はブリテン島の伝説の人物です。もしかして、実在した誰かといろいろと混ぜられてできた
ヒーロー像なのかもしれませんが。

とにかく、大昔の伝説が時代や文化を経ることによって、壮大な物語に変化してきた・・・という感じです。
原形は5~6世紀には存在していたようですが、それが中世の宗教観や騎士道精神を取り入れ、
脚色されていったのです。

a.Queen Gwenevere3.jpg王妃グィネヴィア。

アーサー王の時代はブリテン島は、周辺民族の侵入に悩まされていました。
西からウェールズ人、アイルランド人、ゲルマン人、北からはピクト人。

a.kingArthur3.jpg

戦死してしまった父の跡を継いだアーサーは、自分の居城であるキャメロット城に、「円卓の騎士」たちを
配置して、周辺国へ遠征に行かせて他民族を追い払いました。

a.arthur12.jpg

魔法使いのマーリンの助けを借り、湖の精霊から授かったエクス・ガリバーという聖剣を使い、
勝利を勝ち取っていきます。

a.kingarthurandtheknightsofroundtable.jpg

王妃グィネヴィアと騎士ランスロットの不倫話など、「関係あるの?」と思うような話もありますが( ´艸`)
(ランスロットの片思いだったとも、ただの淡い恋だったともいわれます)

a.Queen Gwenevere2.jpg

a.lancelot.jpgランスロット。円卓の騎士の一人。

ランスロットに惚れ込んで魔法の島から出てしまうシャーロットの姫君の話が個人的には好きですが、
ランスロット、モテモテですねw → http://niki310.blog.so-net.ne.jp/2011-06-24-4

burnjones.BeguilingofMerlin.jpgこれはマーリン。

アーサー王が戦いで留守にしている間に、甥が反乱を起こします。
この戦いはアーサー王の勝利に終わりますが、重傷を負ったアーサーは傷をいやすために
聖地アヴァロンへ旅立っていった・・・・という感じで物語は終わります。

ArthurInAvalon.jpg

ただの物語としてだけではなく民俗学的な見地からすれば、それぞれが何かを象徴しているのかもですね。
ブリテンの歴史に詳しい方はご存知かもしれませんが・・・。ご存知ならば教えてください!

a.arthur13.jpg

アーサー王は実在したのか、それとも歴代の支配者たちのまとまったイメージなのか。
甥はどこの民族を象徴していて、勝利したのに聖地へ傷を治すために旅立ち(あるいは死んだとも)、
二度と戻ってこなかったというあたりが何を表しているのかが知りたいですね^^



coucou♪(・ω・)ノ!(248)  ご自由に(9)  トラックバック(1) 
共通テーマ:学問

coucou♪(・ω・)ノ 248

ご自由に9

おじゃまま

中世〜のタペストリーが大好きです♪
パリで、ウィーンで、博物館詣でしたのが懐かしい〜(遠い目〜)
by おじゃまま (2011-12-27 00:35) 

大林 森

ゲームなんかでおなじみですけど、意外と苦労人ですよね・・・。(>_<)
by 大林 森 (2011-12-27 02:49) 

cafelamama

niki様
茨城に戻って菜園のブログを書いています。
「人生は、時々晴れ」http://isozaki4322.blog.fc2.com/
よかったら、どうぞ。
by cafelamama (2011-12-27 08:35) 

旅爺さん

アーサー王は有名なだけに逸話も多いんでしょうね。
義経の「八艘飛び」みたいなものですね。鎧を着て飛べる訳無いですものね。 
by 旅爺さん (2011-12-27 10:30) 

sig

アーサー王伝説はもう何本映画化されたことか。それだけ親しまれているのは、謎も多いからなのでしょうね。
by sig (2011-12-27 12:28) 

伊閣蝶

グィネヴィアとランスロットの恋の話は、その後、パオロとフランチェスカの悲恋にも引用され、ダンテの地獄篇で触れられていますね。
初めて読んだ頃(まだ、二十代前半でした)、微笑みを湛えた王妃の唇にランスロットが口づけをしてしまう光景などを想像し、顔を赤らめたことを思い出します。
by 伊閣蝶 (2011-12-27 17:00) 

ryuyokaonhachioj

これからも、よろしくお願いします。
by ryuyokaonhachioj (2011-12-27 18:59) 

sana

アーサー王伝説、大好きです!
当初は口承で語り伝えられていたため、原型ははっきりわからないんですよね。
5世紀頃、大きな戦いに勝利した将軍がいたのは史実と思われます。
それに色々な伝説がくっついたような。

一番古い文献では、ランスロットは出てきません。
なかった話とも言い切れないわけですが…
王が代々世襲になる時代には、王妃の恋愛は大問題!
貴婦人に捧げるロマンチックな忠誠という感じですね。
12世紀頃、宮廷が大きくなって恋愛遊戯が盛んになる頃に、物語が書かれて流行ったみたいです。

アーサー王は死の国へ去ったのですが、そこで眠っていていつか危急の時には帰ってくるかも知れないという。
わずかな希望を残したのは、外国に侵略されている民の心情が反映されているんでしょうね。
by sana (2011-12-28 13:10) 

niki

おじゃまま様>>>>私もタペストリー大好きです~♪

大林 森様>>>>偉大な人は、苦労人が多いですよね~( ´艸`)

cafelamama様>>>>ありがとうございます~。これからもよろしくお願いします♪ 一番のご近所さんですね!

旅爺さん様>>>>義経も伝説が多い人ですよね。私よりも小柄(150cm台でしたっけ?)なのに、20kg以上の鎧で軽々と~・・・( ´艸`)すごいなと
思っていました。ちなみに、源平の合戦の場、扇の的なんかのシーンに私がひょっこり現れたら、かなりの大女で驚かれると思ったらけっこう笑えましたwみんな小柄ですものね~。ウシシ( ´艸`)

sig様>>>>いつもありがとうございます^^ たくさん映画化されているということは、それだけ神格化されているということですね。スターウォーズとどっちがすごいのでしょうね~。

伊閣蝶様>>>>ロマンスはいつの時代の人をも感動させるものですね。
騎士道はロマンですw 『神曲』は地獄の各層のひどさと、私(=クリスチャンではない人)も、何もしなくても地獄行やんっ!と高校生のころにショックを受けた記憶が強いです( ´艸`)

ryuyokaonhachioj様>>>>こちらこそよろしくお願いします^^

sana様>>>>わ~、ありがとうございます! やはりヒーローはどこか超人的なイメージが大事なのですね。ランスロットは騎士道の、マーリンは古代呪術の影響からでしょうね。知れば知るほど面白いですよね^^

by niki (2011-12-28 14:43) 

ご自由にを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 1

トラックバックの受付は締め切りました
a.HesiodListening to the Inspiration of the Muse.Edmond Aman-Jean.small.jpg

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。