幽閉された二人の王子 [Unsolved Misteries]
暗闇の中を、寄り添って不安そうにおびえながら辺りを見回す二人の少年たち。
ジョン=エヴェレット・ミレーの描いた、エドワードとリチャードです。
二人の父は、イングランド王エドワード4世。
彼らは正当な王位継承権を持つ王子たちでした。
しかし、父の弟グロスター公リチャードは、王位を狙っていました。
エドワード4世が病死すると、13歳のエドワードが王位を継承してエドワード5世となります。
しかし、戴冠式もまだおこなわれていないうちに、叔父のリチャードはエドワードと11歳の弟・ヨーク公リチャードの二人をとらえてロンドン塔のブラディ・タワーに幽閉して、王位無効を申し出るのです。
The Bloody Tower, London Tower
13歳と11歳の正当な王位継承権を持つ王子たちは、暗くさびしい塔に閉じ込められました。
叔父のリチャードは王位を継承して自分が王になりますが、たった2年でリッチモンド伯ヘンリー・テューダーに
討ち破られます。
リッチモンド伯はヘンリー7世として即位しますが、この幼い王子たちの姉・エリザベス・オブ・ヨークを妃に
迎えています。
二人の王子の行方は知れません。
塔の中で殺されたとも、誰かが密かに逃がしたともいわれます。
ホワイトタワーの南の階段下から、子供の骨が発見されました。
もしや・・・?
1933年に骨の鑑定が行われましたが、結果は「特定されず」。
英国王室のミステリーの一つに上げられる事件です。
真相は闇の中・・・・。
そんな物語があるのですね。
大人の権力欲の犠牲になった子供たち・・・
可哀想というか悲惨な物語です。。。
しかしどんな歴史も
不正な輩、卑劣な輩、残酷な輩には
いい終末を用意していませんでした
今の日本は将来どう語られるでしょうか?
by rtfk (2011-06-02 14:54)
こんにちは。
このころの時代を扱った映画が大好きなのですが、人間関係が複雑ですね。nikiさんのように整理されていればもっと興趣が湧くと思うのですが・・・。ブラディ・タワーとは聞いただけでもおぞましい。笑
by sig (2011-06-02 14:58)
この記事を読んでカスパーハウザーを思い出しました。
彼も後継者争いで犠牲になった一人・・・。
大人の争いに子供が巻き込まれるのは我慢がなりません。
by PATA (2011-12-10 11:57)
((( ;゚Д゚)) おそろしい話です。
逃れて暮らしておりました、という話であってほしいですね。
大人が平気で子供にこんなことをしていたのかと思うと
現代とあまりかわらない感じもして、人間なんて・・・と暗い気持ちに^^;
by nana_hyr (2011-12-10 12:00)
怖い物語ですね~
でもある意味、王家らしい話です。
せめて、密かに脱出していたらいいのですけど☆
by non_0101 (2011-12-11 20:24)
この王子達の絵、綺麗で印象的ですよね。
何が起きたのでしょう…
ただ昔は長子相続というのは流動的でした。
特に戦乱の時代には、幼い王子では無理な所もあったと思われます。
二人を殺したのはヘンリー4世のほうだという説もありますよ。
リチャード3世の悪行のイメージは、シェイクスピアで決定的になりました。
シェイクスピアはヘンリー4世の子孫が支配する時代の人なので、前の王朝のことはよく書くわけにいかなかったそうです~(^m^;
by sana (2012-09-21 13:19)