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不和の女神の黄金のりんご [Mythologyのみそ]

ギリシア神話の女神エリスは、争いと不和の女神です。
軍神アレスの妹で、夜の女神ニュクスの娘。

海の女神テティスと人間ペレウスとの結婚式にたった一人、招待されなかったことを逆恨みして、
結婚式の宴会に黄金のりんごを投げ入れたのです。

a.Eris.tossingthegoldenapple.jpg
右上寄りの中心に飛んでいるりんご、見えますか?

それには、あるメッセージが添えられていました。

「最も美しい女神へ」

結婚式は大混乱、なぜって、ゼウスの妻であるヘラ、美の女神アフロディテ、知恵と戦いの女神アテナが、
自分こそは最も美しい女神であると名乗り出てこの黄金のりんごを争ったからでした。

りんごに関する博物誌はこちら→ http://niki310.blog.so-net.ne.jp/2011-10-05-11

a.Eric.thegoldenapple.jpg

3人とも強烈に個性も気も強い困った女神たちです。
自分で始末をつけることを嫌がったゼウスは、人間でトロイアの王子パリス(カサンドラの兄)に、一人を
最も美しい女神として選ぶようにと大役を押し付けました。
だって、ヘラは妻だし、アフロディテもアテナも、ほかの女性との間の娘なのですもの。誰か一人の
味方をしたら、ほかの二人に恨まれます・・・>_<

(ちなみに争いのモトを作ったエリスも、ゼウスの娘ですから・・・^^;;;)

a.Eris .paris.jpg

3女神はそれぞれに自分を選ぶようにと、パリスを買収することにしました。
これが「パリスの審判」です。

ヘラは君主の座を。
アフロディテはこの世で最も美しい女を。
アテナはあらゆる戦いにおける勝利を。

a.Eris 1.jpg

パリスが選んだのは・・・・・アフロディテ!!!

この世で最も美しい女とは、スパルタ王の妻、ヘレン(ヘレナ、ヘレネ)でした。
パリスがこの女性を略奪することによってスパルタ王の怒りを買い、トロイ戦争が勃発するのです。

a.Eris.rubence.jpg

不和の女神の逆恨みは遠因のようですが、そこに気の強い3女神の闘争心が加わって、人間界に
戦争を巻き起こすことになるという話の流れがいかにもギリシア神話らしくて興味深いですね。

トロイのヘレンについてはまた今度です( ´艸`)


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sig

こんばんは。
黄金のリンゴ、すてきですね。
by sig (2011-11-26 00:13) 

Crayon

niceをありがとうございました。
by Crayon (2011-11-26 09:50) 

ナツパパ

謙譲の美徳、なんて言葉はギリシャの神々にはないのだろうなあ。

by ナツパパ (2011-11-26 11:08) 

ティンバーランド


はいけんさせていただきました。

by ティンバーランド (2011-11-26 14:33) 

やまだ

ギリシャ神話の神々は、日本の神格の定義とは違い、俗人的で
ビビットな存在なんですね。

俗人的な神々のほうが、なんとなく、思い入れができます^^;

by やまだ (2011-11-26 17:25) 

般若坊

黄金のりんご・・・ペーパーウエイトに使ったら もったいないかな・・・
by 般若坊 (2011-11-26 20:32) 

PATA

なるほどトロイ戦争はこうして勃発するのですね。
女の情念って凄い^^;
黄金のりんご、綺麗ですね。
by PATA (2011-11-26 22:29) 

JUNJUN

映画「トロイ」を思い出しました。

by JUNJUN (2011-11-26 22:48) 

nana_hyr

女であれば美人でありたい、思われたいけれど、
ギリシャ神話の中の美女は猛々しいイメージが多いですね^^;
by nana_hyr (2011-11-29 11:14) 

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