王妃 V.S. 愛妾 コスプレ対決? [l'histoires de femmes]
イングランド王チャールズ2世は、どうしようもないくらい女性関係にだらしがない王様でした。
あちこちで複数の女性と関係しては、数々の子供を作りました。
認められているだけでも10人の愛妾から庶子が18人。それぞれの女性がどの子の母親なのかを
メモったものを持ち歩かないと、わからないほどだったとか。
う~ん・・・・
そんな彼が結婚したのはポルトガルの王女、キャサリン・オブ・ブラガンザ(1638-1705)。
肌が浅黒く敬虔深いカトリック。チャールズ2世は「からす」と陰口をたたくありさま。
真面目な王妃は3度流産して、結局、世継ぎを産むことはありませんでした。
優しくするどころか、夫は女遊びばかり。
女性たちとのウワキに目をつぶるならば王妃を大切にする、とまで言われるのですよ・・・・。ひどい。
自分の愛人の一人であるバーバラ・ヴィリヤーズ(1640-1709)が王妃の女官にしてほしいというと、
その通りにします。女官は給料がよいから。
バーバラ・ヴィリヤーズ。
バーバラは王妃より2歳年下、人妻だったころに王に近づいて落とすことに成功した、美しく浅はかで、
狡猾で貪欲な女性でした。
バーバラは王妃よりも高価な宝石をねだり、国庫金を湯水のように使ったそうです。
そしてなんとなんと、もらったお金はさらに自分の愛人に与えていたというのです。
愛人の愛人の存在は、王も知っていて、鉢合わせしたこともあるそうです。
─(lll-ω-)─
幸うすい王妃の楽しみの一つは、自分の生まれた日の守護聖人である聖カトリーヌに扮した肖像画を
描かせることでした。趣味もちょっと地味。
聖カトリーヌに扮する王妃。
でも、つつましい王妃は無駄遣いなどしません。
コスプレの肖像画を描かせるくらい、カワイイ趣味です。
しかしバーバラ・ヴィリヤーズは負けず嫌い(浅はかなおばかさんともいいますが)なので、
王妃に対抗して自分もコスプレの肖像画を描かせたのです。
バーバラ。
バーバラは羊飼いやマグダラのマリアを好みました。上の画像は羊飼い。
マグダラのマリアは、物欲に生きていたけれどイエスに出会って罪を悔い改めて、イエスと行動を共にするようになった女性と言われている人物です。
マグダラのマリアに扮するバーバラ。
上の絵のようなポーズが流行っていたそうですよ。
こちらは自分の子供との肖像画。
よほど美貌に地震があったのでしょうが、意地悪さがどの絵にも見て取れるのは私だけでしょうか?
( ´艸`)
キャサリン・オブ・ブラガンザ。
王妃はずっと王妃でしたが、バーバラはあたらしい、より若い愛人の出現によって厄介払いされました。
身をわきまえずに王妃に対抗しても、しょせんはそんなことになるだけのようです。
自分だけでなく、子供までなんか
感じ悪い表情に見えてしまいます~><
by フヂ (2011-09-18 00:41)
俺も王様になりたいな~
女癖悪くても 誰も文句言わないんでしょ?
羨ましいよな~
by (。・_・。)2k (2011-09-18 01:05)
私の先輩の奥様は
ある時ある場面でニコっと笑って
「お世話になっております 本妻でございます」
とおっしゃったそうです。。。
強いなぁと思いました(^w^)
by rtfk (2011-09-18 05:22)
王様の女性関係がすごいですねぇ^^;
メモって持ち歩かないとわからないほどって・・。
by yoshinonoko (2011-09-18 07:41)
王妃の強い自尊心が垣間見えるようなお話ですね。
しかし、バーバラ・ヴィリヤーズの末路をみると、所詮、王にとって妾など賞味期限付きの消耗品にすぎなかったということなのでしょう。
韓非子のビシカの話を思い出しました。
by 伊閣蝶 (2011-09-18 08:53)
まあ、一時い良い夢見られたのですから、バーバラさん。
でもこういう女性ってしぶといんですよね。
どこかでしっかりやってると思うなあ。
by ナツパパ (2011-09-18 13:40)
nice! ありがとうございます。
今後ともよろしくお願いします。(*´∀`*)
by メルシオ (2011-09-18 14:42)
コスプレ対決面白かったです!”コスプレ”なんて言葉が生まれるずーーーっと前からコスプレは存在してたんですね。
しかし本当に、意地の悪い人って何故に意地の悪さが顔に出るのでしょう。不思議です。
by wakana (2011-09-18 23:51)
初めまして。
この時代の王さまは、すごいパワフルですね!
僕は1人でも、もてあましてるのに。
このpowerにあやかりたいですね。
by 中年飲食店店長から大家への挑戦 (2011-09-19 03:55)