金 [le coffret à bijou]
何千年も昔から、人々に装飾品やコインとして愛されてきました。
古代エジプトでは太陽信仰のために、金は神の鉱物であり、ファラオは死んだら金になると信じられてきました。
だからツタンカーメンは黄金のマスクなんですね。
あまりにもたくさん産出されるから、エジプトでは銀のほうが価値が高かったのです。
シナイ半島から渡ってくる銀は、金より高値で取引されていました。
地中の太陽、と思われていたそうです。
たしかに・・・太陽のしずくが地面に浸み込んで固まったのかも?
金属の中では最も薄く延ばすことができるので、ひらひらとはかなげな金箔にすることもできるし、糸状にして、刺繍にも使えます。
そして、いろいろな鉱物と混ぜることによって、色のバリエーションが豊かになるのです。
鉄ならブルーゴールド。
ニッケル、銀、亜鉛、プラチナでホワイトゴールド。
銅でピンクゴールド。
柔軟性にたけているんですね。
中世のヨーロッパでは、錬金術師たちが金を作り出すことに没頭しました。
もっとも、金の生成だけが彼らの目的ではなかったのですが・・・
『ハリー・ポッター』で有名になりました、金を作り出すための特別な石は、「賢者の石」と呼ばれるのです。
パラケルススは有名な錬金術師ですね。
冒険家も海賊も盗賊も、みな洞窟の奥深くの金貨や金塊を狙っています。
南米には黄金の都エル・ドラド。
触れるものすべてを黄金に買えたと言われるミダス王。
中国の古代王朝の黄金の死者の仮面。
19世紀のアメリカ、カナダ、オーストラリアのゴールドラッシュ。
なぜか、ロマンを掻き立てられる貴金属です。
マルコ・ポーロが元の皇帝フビライに言いました。
黄金の国ジパングのことを!
だからフビライは2度も攻めてきたのです。黄金の国を手に入れようとして。
でも2回とも、台風に撃退されました。
私はあまり金は似合わないので、18Kのネックレスくらいしか持っていません。
フィレンツェのポンテ・ヴェッキオには、金の鎖がたくさん売られていましたが、猫に小判、豚に真珠。
あ~、きらきらまぶしいなぁと、素通りしてしまいました(笑)
賢い人は、ネックレスや指輪にして将来のために持っているのかも?
銀行に貯金するよりもいいらしいですが・・・・さて?
石言葉は、「豊穣。尊敬、美徳」です。
中東って各都市にゴールドスークがあって、行くとほんとに金ピカの
ショーケースで目の保養になるんですよね~。
中東は装飾用は22kが標準で、18kは工業製品になってしまうようです。
かなり、ゴールドが安い中東です。
by Live (2011-07-06 03:11)