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チェーザレ・ボルジア [l'histoires d’hommes]

ciser.jpg

ボルジア家のもっとも有名な人物です。

残忍で冷徹、勇猛な軍人でした。
マキャベリの『君主論』のモデルとなった人なのです。

ローマ教皇アレクサンデル6世の庶子で長男、教会軍総司令官であり、ロマーニャ公爵。
若いときはその容姿の美しさから、いろいろな人々に賛美されました。
ルクレツィアの兄です。

16歳で大司教になりました。
でも彼は、それよりも弟のホアンに与えられた教会軍指揮官の地位に興味を示します。
ホアンが何者かに暗殺されると、チェーザレがその地位に就きました。
ホアンとチェーザレは、幼いころから妹ルクレツィアを取り合っていました。
華やかで社交的なホアンが、チェーザレには目障りでした。
だからこの暗殺の真犯人は、チェーザレではないかと疑う人も多かったようです。

Cesare Borgia1.jpg


実際に彼は、血に飢えたところもあって、仮面をつけてローマの街を夜な夜な徘徊し、人を斬りつけては市民を震え上がらせていたといわれます。なんだか辻斬りみたいですね。

戦場では勇猛果敢、軍神のごとき美しさ。
マキャベリは彼にインスパイアされて『君主論』を書いたのです。

父とともに毒薬でたくさんの人々を死に至らしめました。
そしてことごとく、ルクレツィアの周りの男たちも殺されるのですが、これはすべてチェーザレの仕業だとうわさされました。

ボルジア家の毒といえば・・・・「カンタレラ」。

それがどんなものなのかは解明されていませんが、おそらくは豚の内臓に亜ヒ酸を調合したものではないかと言われています。とにかく、白色で味が良かったそうです。
この毒薬を用いれば、何日後に相手を死に至らしめるか調節することくらいたやすいことだったそうです。

Cesare Borgia.francois-arnaud-in-the-borgias.jpgアメリカのTVドラマ”The Borgias"でチェーザレを演じているFrancois Arnaud。

皮肉にもある枢機卿の暗殺に失敗したボルジア親子は、あろうことかこの自家製の毒薬を誤飲してしまいます。
父の教皇は苦悶の末に死に、チェーザレはなんとか死の淵から戻ってきます。

そしてそれまでの美貌も見るかげなく、顔は歪み髪は抜け落ちて、まるで別人のようになったと言います。

それまでは戦いの女神も味方につけている彼も、ついに運に見放されることになりました。
敵に捕らわれて牢獄から牢獄を渡り歩き、妻の兄のもとへ脱出を成功させました。
しかしスペインとの交戦中、彼はあっけなく戦死してしまいました。

32歳でした。









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