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水の庭 1 [Paris 2015]

ホントにいい季節です。
どこを見ても心がなごみます。


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団体用の大型バスの駐車場入り口から5分ほど歩けば、モネの家と庭に着きます。

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もうすでに瀟洒な水の風景。


それにしても、つくづく思いました。
バスで来てよかった~と。

海外旅行初心者を連れて電車で来て地元バスに乗り換えてこの村にたどり着くのは、さぞかし大変だったことでしょうから、自力でたどりつく4倍の金を払ってでも(下世話な話ですが)これでよかったと。


地元のバスは本数が少ないうえに帰りは人が集中するため、乗れないこともあると体験談で読んでいたので、やはりパリから直通の観光バスに便乗するのがラクです。

もっとも、一日か泊りがけでルーアンのほうへ足を延ばすならば、国鉄もよいでしょう。

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家と花の庭から、道路の地下道をくぐり向う側へ。

いよいよ水の庭へ向かいます。

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この景色は、きっと当時から同じ光の加減なのでしょう。


竹林がなんか、懐かしい感じです。

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藤棚もあります。
モネが浮世絵で見た丹塗りの太鼓橋が、彼のアレンジでお気に入りの緑色の橋に。
日本の「あを」とはちょっと違う、鮮やかなミドリ色。
光の加減が違うから、ミドリ色も違って見えます。


藤と言えば日本の花ですが、ヨーロッパでも愛されているようです。
英語ではウィステリアと言いますね。


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太鼓橋から見た、よく絵に描かれている景色とは反対側の景色。
ちょと地味。


それにしても、アングルも何も、写真のセンスがなくてすみませ~~~ん。
団体客が写らないように撮るのに必死で・・・(笑)
つぎつぎに後ろから小突かれて押し出されるのもですから・・・(いえ、それだけじゃなくてホントにセンスがないだけなのですが)。

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さて、いよいよ、あの有名な風景へ。

水の庭 0 [Paintings]

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モネは一番目の妻のカミーユを亡くしてから、少し画風が変わったといわれます。



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貧しく苦しい時代を共にした、結婚期間は短かったものの恋人期間の長かった最愛の妻。



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二番目の息子を生んでまもなく、ヴェトイユでなくなってしまったのです。
その死の床で、モネと正式な結婚式を挙げていなかったカミーユとの司祭立会いの結婚をすすめたのは、のちに2番目の妻となるアリスだったそうです。



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モネの貧しく、もっとも幸せだった時代。
それはアルジャントゥイユの親子3人の暮らしだったのかもしれません。
そしてたぶん、ジヴェルニーでの大家族での暮らしは、彼の人生でもっとも穏やかで平穏な時代でしょうか。


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二番目の妻と結婚して、その連れ子たちも含めて合計8人の子供たちを養い、絵も認められジュヴェルニーに家を買いました。ようやく余裕のある暮らしを始めても、心の奥底では、亡き妻の面影を抱きつづけました。



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二番目の妻の連れ子、自分の長男、そして二番目の妻の死。
家族の多くが、彼をのこして亡くなりました。



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いつしか人物画が少なくなってきて、彼は風景画を多く描くようになりました。
なかでも、水辺の風景、特に睡蓮の花に惹かれたようです。



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白内障を抱えながら、モネは水の庭を描きつづけます。その数は300点にも及ぶと言います。
5人の庭師を雇い、珍しい草花を植え、モネはひたすら、花を描きつづけました。


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水はどこか、人間を惹きつけます。



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モネが水に惹かれたのは、その向こうに亡き家族の面影を求めたからなのかもしれません。
水の庭で、モネは亡くなるまで睡蓮を描きつづけました。



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亡きいとしき人たちの面影を求めて、水の庭で・・・


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a.HesiodListening to the Inspiration of the Muse.Edmond Aman-Jean.small.jpg

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