金曜日の女神 [Mythologyのみそ]
北欧の神話で女神の中の女神と言えば、フリッグのことです。
ギリシア神話で言うゼウスが北欧神話では天の神オーディーン。
その連れ合いが地の神であるフリッグなのです。
フリッグの息子たちには雷神トールや光の神で神の国一の美男バルドルがいます。
大地とは生命を生み出すことから、アニミズムでは女神とされることが多いですね。
だから彼女は最高位の女神で、出産、育児をつかさどります。
ロキという神(フリッグと仲が悪いです)の悪意によって、彼女の息子バルドルが亡くなります。
夫が亡くなるのは2番目の悲しみ、息子が亡くなるのは一番の悲しみ、という言葉に現れるように、
彼女は母性の象徴です。
また、人やほかの神々の運命を知っていますが、彼女は決して誰にも口外しません。
彼女も神ではありますが、他者の運命を変える力はないそうです。
美の女神であるフレイヤと同一視されることもあるようです。
もともとは、一つのイメージだったものが、北欧地域の侵略や民間信仰の伝承による聞き間違いなどによって、イメージがわかれたのかもしれませんが、学術論争が続いていて、結論は出ていない模様です。
フレイヤはヴィーナス(=アフロディーテ)と同じように愛と美をつかさどる女神ですが、とても奔放な性格であることから、
フリッグには母性愛、
フレイヤには恋愛
みたいな感じに分化したのかもしれませんね。
専門家ではないので断言はできませんが。
フリッグの日、とは、金曜日のこと。
FridayのFri-の部分は、彼女の名前に由来します。
これもフレイヤの日だとする説があります。
ヴィーナス的な性質を考えれば、フレイヤの日でもあっているかもしれないですね。
金星=ヴィーナス。
金星の日=金曜日。
女性的なイメージです。
フリッグとは古語で、「愛されし者」だとか。