ONE DAY [Movies 2 C]
1988年、7月15日。
エディンバラ大学の卒業式で出会ったエマとデクスター。
エマはまじめなダサ子ちゃん、デクスターは軽いノリのチャミ男。
酔っぱらったハイテンションの流れのままに関係を持つかと思いきや、エマが踏み切れず、
二人は親友になることに決めたのです。
デクスターは自由奔放だから、女の子には不自由していないのです。
だから、「親友」女子がいても全くいいと思っているのです。
エマはダサ子ちゃんでも、アン・ハサウェイだから、とてもかわいいです。
ダサ子のダサ眼鏡姿もめちゃかわいいのです。
詩人を目指してロンドンへ出てくるけれど、食堂で働くばかりで芽が出ません。
デクスターはパリでイケイケ人生を謳歌しています。
毎年、7月15日に二人がどう過ごしているのかが描かれています。
1988年から、ずっと。
人生をナメているようなチャラ男のチャミ男であるデクスターは、ほんとやんちゃです。
そのうちテレビの仕事を始めて、乱痴気騒ぎやいい加減な人間関係の中にのめりこんでいきます。
どちらかが相手を欲するときにタイミングが合わなかったり、
誰もほかに邪魔者がいないのに関係が進展しなかったり、
すぐ近くにいるのに違う方向を見ていたり、
すごく遠くにいるけれど会いたくて仕方なかったり・・・
そういうことを、二人は毎年、7月15日に繰り返すのです。
そんなことが、23回も繰り返されます。
踏み込めない、どうしようかな? でもやっぱり今の心地よい関係を変えることはできない。
そんなエマの心情、うまいですね、アン・ハサウェイ。
大人になると、1年がとても短く感じます。
ついこの前大学を卒業したつもりなのに、とんでもない月日が流れていたりして・・・
でも友達に会うと、すごい久しぶりなのについこの前会っていた気がしてしまいます。
デクスターを見ていると、人間は流されつつも成長するものだなと感慨深くなります。
病気になったお母さんの彼への言葉が、本当に思って愛してくれる人の言葉だと思いました。
エマが彼を成熟した人間へと成長させるだけでなく、彼女もまた、デクスターの影響を受けて人間として成長していました。
何か特別な出来事が毎年起こるわけでもなく、
二人の仲を裂くような意地悪な存在が登場するでもなく、
ただ単なるすれ違いとかちょっとした幸福とかが20年以上つづられていきます。
挫折とか、失意、絶望、不安や悲しみ、誰もが月日を経る中で感じるさまざまな残念なことが、二人を見ていると共感してしまいます。明らかに正しくはない方向に流されて大切な人たちの忠告もろくに耳に入らずに、その人たちを失望させ悲しませることも、人間の成長過程として避けられないことなのでしょう。
でも本当に愛してくれている人は、期待を裏切ってもまたそっとドアを開けておいてくれるのです。
二人の愛と友情の物語は、意外な結末を迎えます。
ただもう、呆然としてしまいます。
中年になったデクスターはそれでもまだ子供みたいに現実から逃げようとするけれど、
そんな彼へ、お父さんが言う言葉がまた心に残ります。
そして彼はやっと、彼を愛する人たちが望んだ「大人」になるのです。
時の流れは止めることができなくて、いくら仲が良くてももう住んでいる場所もわからない、
苗字も思い出せない人もたくさんいます。
後悔は誰でもするし、後悔のない人生なんてないのです。
だからこそ、この映画を観終わった後には、なにか深い静かな感動とか感慨に満たされるのだと思います。
邦題が余計なタイトルつけてあって陳腐なラブストーリーかと思いこんでしまっていたのですけれど・・・
オリジナルは”ONE DAY"。
見て良かったと思いました。
好きな作品です。私は、20年来の女友達と重ね合わせて見てしまいました。
ラストシーンだけは、唐突過ぎてショックが大きかったですね。
by つむじかぜ (2015-04-16 12:40)
この映画、他愛もないラブストーリーかと思っていたのですが
予想外におもしろかったです。
by cafelamama (2015-04-16 12:58)
還暦のお祝いコメントありがとう〜♪
100まで頑張る勢いです!(笑)
by hatumi30331 (2015-04-17 05:59)
自分を重ね合わせる映画だと 思います。^^
by iruka (2015-04-27 16:19)
『ダサ子ちゃんキャラ』でありながらも実際はセンスの良いダサさという
ところが難しいところですよねぇ・・・
海外ドラマの『アグリィ・ベティ』も日本のドラマではちょっと見れないような
キュートを感じます。
by くーぺ (2015-05-03 11:39)
とてもよさそうな作品ですね~^^
アン・ハサウェイ、綺麗な方ですね!
今度、借りて観てみます。
by yoshinonoko (2015-05-12 18:10)