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灰色オオカミと火の鳥と [いろんなブンガク]

Firebird_R.jpg




ロシアの民話です。



ある国の王様が、リンゴ園に立派な黄金のリンゴの木を持っていました。
自慢のリンゴの木でしたが、この実がたびたびなくなることが続きました。



王様は馬番の青年イワンにみはらせました。
彼は犯人を突き止めました。
夜、燃え盛る火の鳥が黄金のリンゴを盗むところを目撃し、これを捕まえようとしましたが、
羽を一つとるのがやっとでした。



イワンはこの羽を王様に献上して真相を話しました。
すると王様はこの羽を見て火の鳥が欲しくなり、イワンに捕獲を命じました。



イワンは火の鳥の住処を求めて旅に出て、途中の道で灰色のオオカミに出会いました。
オオカミは火の鳥の捕獲法を教えてくれました。
オオカミの言うとおりにすると、火の鳥を捕まえることができました。



thefirebird3_R.jpg



王様は大変に喜んで、火の鳥を黄金の籠に入れました。
王様は気をよくして、今度はイワンに別の任務を授けました。



海を越えた遠い国の絶世の美女と評判の姫君をめとりたいので、迎えに行ってくること。
イワンはまたもや旅に出ました。
旅のお供は灰色オオカミ。イワンはオオカミの背にまたがって旅に出たのです。



thefirebird2_R.jpg




姫君を迎えに行ったイワンは、彼女と恋に落ちます。
オオカミは美女に変身し、自分が王の前に出て、王を虜にしました。
そしてオオカミが化けた美女が、王様と結婚することになるのです。


結婚式の日、祭壇の前で誓いの口づけをしようとしたその時に、オオカミは元の姿へ。
あまりの驚愕に王様は死んでしまいました!


そこでイワンが次の王になり、姫君と結婚してよい君主になりました。



thefirebird1_R.jpg




ちなみに・・・
イワンは火の鳥を黄金の籠から逃がしてやり、黄金のリンゴをつまみ食いするのにも
目をつぶりました。

そのおかげか、イワンの国は末永く反映しましたとさ。






********************




イワンは王様の3人の息子のうちの末の王子ということもありまります。
王子の場合、上の二人の兄にはめられて命を落とし恋人も取られそうになります。
しかし、オオカミの機転によって命の水をかけてもらって生き返り、すべてを手に入れて
末永く幸せに暮らしましたとさ、となります。



ヨーロッパにおいて、3という数字はよく用いられますよね。
3人の女神、3人の子供。
3人の子供の場合は、末っ子が主人公となることが多いです。
あ、3匹のこぶたもそうですよね(笑)



オオカミは狡猾で邪悪、死のイメージが強い一方で、困難の克服という意味もあります。





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旅爺さん

楽しいお話でお伽噺としても子供にも喜ばれるお話ですね。
by 旅爺さん (2015-03-20 13:10) 

moritake

火の鳥や灰色のオオカミは大切にしないといけないという教えなのですね。灰色のオオカミが主人公の物語のように感じますが、nikiさんの文章はイワンが主人公ですね。
by moritake (2015-03-22 21:23) 

mitu

3という数は、不思議ですね
額の絵も、同じサイズを3つ並べると、一つよりも落ち着く感じがします
日本には、3人集まれば、文殊の知恵とか、
団子三兄弟というのもありましたね(^_^)
by mitu (2015-03-26 10:45) 

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