SSブログ

悪妻? [l'histoires de femmes]

a.constanze3.jpg


はい、世界の三大悪妻のもうひとりです。
音楽家モーツァルトの妻、コンスタンツェ。

1762年、4姉妹の三番目として生まれました。
彼女はソプラノ歌手になりました。イトコには作曲家のヴェーバーがいます。

はじめ、モーツァルトは彼女の姉のアロイジアに惚れ込んでいました。

a.aloysiaweber.jpg
コンスタンツェの姉、アロイジア。


小さなころは神童と謳われたものの、大人になると容貌も仕事もパッとしなかったので、
アロイジアの計算高い母親は、モーツァルトの気持ちを知りつつも、アロイジアを金持ちに
嫁がせてしまいました。

そして姉妹の中でもぱっとしない娘、コンスタンツェを作曲家の妻にしようと考えました。
モーツァルトは姉妹の母の経営する下宿に入りました。
コンスタンツェと付き合いたいというモーツァルトに、姉妹の母は契約書(!!)を書かせました。

娘と付き合いたいならば、3年以内に必ず結婚すること。

でもそれをコンスタンツェは破り捨てたと言います。きっと、気性の激しい、プライドの高い女性だった
のでしょうね。

宮廷でマリア・テレジアの前で転んだとか、6歳の時7歳のアントワネットに求婚したとか、そんな
モーツァルトですが、ぱっとしなくなったと言ってもやはりすごい才能の持ち主です。
(というか、努力の人)
稼ぎは大病院の医者よりも何倍もよかったそうです。

それなのに、貧乏の中で死んでいきました。

なぜ?

それは、コンスタンツェが悪妻と呼ばれるゆえんなのです。

結婚してから6人の子を産みますが、みんな体が弱くて成人したのは2人だけ。
莫大な稼ぎを彼女が湯水のように消費したから貧乏になったと言われますが、まぁ確かに、
生活水準が高く浪費が激しかったのは確かなようです。

でも、モーツァルトがギャンブルにはまっていたし、友人の妻と不倫していたし、彼女だけが
悪いわけではなかったようです。

夫が借金を抱えたまま病死してしまい、子供を育てて生活していかなければならなくなり、
彼の楽譜や作品を売りさばいたから、彼女の悪評に拍車がかかりました。

モーツァルトがフランクフルトに出張中に彼の弟子と深い仲になり、たぶん4番目の子供は
この弟子との子ではないかと言われています(名前もこの弟子と同じ名前を付けました)。

もちろん、結婚しているのにほかの男性との間に子供を持つのは社会通念上よからぬことですが、
彼女には彼女なりの、他人には誤解されるだけしかない深い葛藤があったのかもしれません。

きっと彼女はプライドの高い女性で、姉を好きだった人と結婚したこととか、母が契約書を書かせた
こととか、子供の弱いこととか、いろいろと傷付くことが多かったのかもしれないと、いろいろな本を
読んで思いました。

a.constanze1.jpg


夫の死後は外交官と再婚し、前夫の伝記を記したそうです。
再婚したという点も悪妻の理由のように言われますが、子を持つ女性は強く生きていかなくてはいけ
ないので、後ろ指差されることではないですよね。

結論。 女性の人権を軽んじた男性たちによって、彼女は「悪妻」にされた!!!のかも?

モーツァルトのあまりにも有名な死因のミステリーについては、次回お話しますね。






アマデウス [DVD]

アマデウス [DVD]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: DVD



coucou♪(・ω・)ノ!(259)  ご自由に(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学問

coucou♪(・ω・)ノ 259

ご自由に4

arles

こんにちは☆
by arles (2012-11-18 01:59) 

sfj-monkey

う~ん、面白い)^o^(
by sfj-monkey (2012-11-18 08:28) 

旅爺さん

世界の三大悪妻の一人が我が家にも居るんです。怖い~~~!”
by 旅爺さん (2012-11-18 09:15) 

水無月

いろいろ考えさせられるお話ですね。。
by 水無月 (2012-11-18 13:31) 

ご自由にを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました
a.HesiodListening to the Inspiration of the Muse.Edmond Aman-Jean.small.jpg

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。