牡丹 [Livre de fleurs]
「立てば芍薬、座れば牡丹」というように、昔から美人の代名詞のように言われている花。
唐の時代には「花の王」とされていました。漢方薬の材料としても用いられます。
なよやかな美女のようで、半面、刺青のデザインとしても人気です。
たぶん、相反するイメージはこんな感じ?
↓ ↓
牡丹=男気 or 牡丹=美人
私は後者のイメージが強いですw
白居易が、美人を牡丹にたとえています。
「怪しぶことなかれ 紅巾の面をさしかくいて 咲(わら)ふことを
春の風は吹きほころぼす 牡丹の花」
→ 妓女が紅色の薄絹で顔を隠して 微笑んでいます。
その姿が、まるで春風にほころぶ牡丹の花のようだからといって、
彼女を 牡丹とまちがって、あやしんではいけませんよ。
この妓女は、赤い牡丹か、あるいは濃いピンクか、薄いピンクか。
華やかな美人なのでしょうね。
高校生の時に、日本三大怪談の一つとして読みました。
『牡丹燈籠』を読んでこのイメージが定着したみたいです。
お露は、新三郎に片思いをして焦がれ死にます。
お露の後を追って死んだ下女とともに、よなよな牡丹燈籠のほのかな明かりを頼りにして、
新三郎を訪れます。
新三郎は美しいお露にほれ込み、二人は恋に落ちるのです。
でもある日、新三郎の下男が、骸骨と愛を語り合う新三郎を目撃します。
お露がこの世の女ではないとわかった新三郎はお札を貼るのですが、
下男の裏切りでお露を中に入れてしまいます。
夜が明けるころ、新三郎はお露についていきます。
そしてお露の墓の中で、彼はお露の遺骨を抱きしめて死んでいるのが発見されるのです。
このお露は、なんか、白牡丹のイメージです。
美しいけれど、派手さはなくて、どこか怪しげな。
なんとも怪しいお話です。落語の小話として作られたそうですが、もともとは中国の怪談話集、
『聊斎志異』からの引用です。
元の時代、妻を亡くした男のもとに、ある宵にふらりとやってきた美女。
それから二人はあいびきを重ねます。
でも男は日に日に生気を失ってやせ細っていくのです・・・。
そこからは日本と同じ、というか日本が真似ているのですけれどw
恋した男を自分の棲む陰の世界に引きずり込んでしまう、なんとも恐ろしい美女ですが、
陰(いん)の世界の住人なだけに、陽の世界の住人にはますます神秘的に映ってしまうのでしょうか。
それにしても、幽霊にほれ込まれるなんて、迷惑な話ですね;;;
男が美人に弱いというところもツボかも?
花言葉は「富貴」。まさに百花の王にふさわしい華言葉ですね。
「王者の風格」というのも。
小樽に国登録有形文化財 青山別邸があり庭に四季折々の花が咲きますが、牡丹の花は格別です。
by 風太郎 (2012-05-19 09:59)
芍薬って、産婦人科の漢方薬で有名ですが、どっちかというと、日本ではやはりお花が有名ですよね(^^)
ホントに綺麗です(^^)
by さうざんバー (2012-05-19 10:09)
ご訪問&コメントありがとうございます^^
健康には気をつけたいです...と言っている私が昨夜見ての親指の爪を剥がしきってしまう怪我をして今朝出勤前に救急病院で治療してから出勤する有様です...お恥ずかしい..(^^;)
動揺をしないようにと心掛けていましたが...知らず知らず動揺していたのかも知れません...こんな時にこんな怪我をうっかりしてしまうなんて..niki様の記事のお花に癒されて今日を乗り越えます(^^)//
by alba0101 (2012-05-19 10:26)
牡丹のお話
面白く拝聴しました。
by kakasisannpo (2012-05-19 11:07)
怖いー!(TωT)けど新三郎の最後としては幸せだったかも?( ;´∀`)ひとの恋路は傍から見ているとこんな感じに見える事が多々ありますです。(つд`)そう考えると自分もどーだったか・・・・。( ;´∀`)アワワワワ・・・・
by 大林 森 (2012-05-19 13:07)
良いなあ、こういう妖しい世界大好きです。
ところで、広島の銘酒「白牡丹」、美味しいですよ。
我が家では欠かせません。
by ナツパパ (2012-05-19 13:26)
牡丹・・・優雅で風格がありますね。
昔から、「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」といわれてるように、落ち着いた美しさがありますね。
by rabbit (2012-05-19 14:14)
男は無条件に美人に弱いですからネェー。
コワいコワい。。。( ̄∀ ̄;;)
by edi (2012-05-19 21:26)
牡丹といえば 「ひ牡丹お竜」 でしょう・・・
by しばちゃん2cv (2012-05-19 22:44)