祇王 [平家物語]
祇王は清盛の寵愛を一心に受けていた美しい白拍子でした。
ある日、自分の芸に自身のある、野望に燃えた怖いもの知らずの美少女の白拍子が、
清盛に芸を見てほしいと邸に押しかけます。
取り合おうとしない清盛に、祇王が優しく口添えしました。
これがあだとなり・・・
その美少女、仏御前の芸を見た清盛はたちまち魅了され、祇王を追い出してしまうのです。
それまで世間の羨望を一心に集めていた祇王は、たちまちに奈落の底に落とされました。
そればかりか、仏御前が退屈しているから芸を見せに来いとの呼び出しがかかります。
母と妹の生活費のために、彼女はプライドを捨てて清盛の屋敷へ上がるのです。
仏も昔は凡夫なり
われらもつひには仏なり
いづれも仏性 具せる身を
隔つるのみこそかなしけれ
という今様を詠んで舞いました。
「そのかた(仏御前)も昔は無名で、誰だっていつだって彼女にとって代わる誰かがやってきます。
いつかは私のように、そのかたも次のかたも、捨てられるのですよ」
というような意味にもとれる歌です。
家に帰るとあまりの悲しみで死にたくなりましたが、母と妹のために思いとどまって尼になりました。
嵯峨野の山奥に母娘3人、静かに暮らすことに決めました。
数年後、誰か戸を叩くものがおりました。
出てみるとあの仏御前です。
彼女は自分が祇王の地位を奪うつもりではなく奪ってしまったことを詫びて、髪を下ろして許しを請いに
来たのです。いまでも清盛の寵愛は厚いが、それがいつなくなるとも限らない恐怖に、彼女も日々
脅かされていたのです。
祇王は恨み言も言わずに彼女を歓迎しました。
そうして平家が滅ぶことも知らずに、彼女たちは嵯峨野の山奥で、心静かに余生を過ごしたということです。
ある日、自分の芸に自身のある、野望に燃えた怖いもの知らずの美少女の白拍子が、
清盛に芸を見てほしいと邸に押しかけます。
取り合おうとしない清盛に、祇王が優しく口添えしました。
これがあだとなり・・・
その美少女、仏御前の芸を見た清盛はたちまち魅了され、祇王を追い出してしまうのです。
それまで世間の羨望を一心に集めていた祇王は、たちまちに奈落の底に落とされました。
そればかりか、仏御前が退屈しているから芸を見せに来いとの呼び出しがかかります。
母と妹の生活費のために、彼女はプライドを捨てて清盛の屋敷へ上がるのです。
仏も昔は凡夫なり
われらもつひには仏なり
いづれも仏性 具せる身を
隔つるのみこそかなしけれ
という今様を詠んで舞いました。
「そのかた(仏御前)も昔は無名で、誰だっていつだって彼女にとって代わる誰かがやってきます。
いつかは私のように、そのかたも次のかたも、捨てられるのですよ」
というような意味にもとれる歌です。
家に帰るとあまりの悲しみで死にたくなりましたが、母と妹のために思いとどまって尼になりました。
嵯峨野の山奥に母娘3人、静かに暮らすことに決めました。
数年後、誰か戸を叩くものがおりました。
出てみるとあの仏御前です。
彼女は自分が祇王の地位を奪うつもりではなく奪ってしまったことを詫びて、髪を下ろして許しを請いに
来たのです。いまでも清盛の寵愛は厚いが、それがいつなくなるとも限らない恐怖に、彼女も日々
脅かされていたのです。
祇王は恨み言も言わずに彼女を歓迎しました。
そうして平家が滅ぶことも知らずに、彼女たちは嵯峨野の山奥で、心静かに余生を過ごしたということです。
そんな辛い物語があるのですね。
by あゆさこ (2011-12-03 00:20)
来年のNHK大河ドラマは、平家物語ですので、このあたりも放映されるでしょうね。
by たいちさん (2011-12-03 10:17)