エドワード8世の遺言 [l'histoires d’hommes]
アメリカ人の離婚歴のある女性のために、王位を放棄した英国王、エドワード8世。
世間からどんな批判を受けようとも、どんなに説得されても、彼女をあきらめようとはしませんでした。
格別な美女でもない。
でもエドワードはウォリスを心から愛しました。
1986年に夫人が亡くなると、それより先に亡くなっていた彼の遺言状が公開されました。
なにせ、カルティエの宝飾品を結婚後も妻に贈り続けたのですから、すごいコレクションに違いありません。
世間は目もくらむような宝石の数々が一体どうなるのか、注目していたのです。
しかし、遺言は世間の人々の期待を裏切りました。
「これらの宝石は、妻以外の女性の肌を永遠に飾ってはいけない。また、私の愛の生涯の思い出として、
金銭に変えることもならない」
彼はもしかしたら、ウォリスを最後まで自分の伴侶として認めてくれなかった英国王室には、もはや何の
愛情も感じていなかったのかもしれません。だから自分の愛が間違っていなかったことを死んでも示したのかもしれないですね。
夫人のコレクションは、夫人の遺言によって、パスツール研究所に寄付されたそうです。
豪華な宝石には不吉ないわれが多いようですが、これは私が知るなかでも珍しい、愛に満ちたいわれです。
2012-10-24 00:00
coucou♪(・ω・)ノ!(117)
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愛の深さにも、ジュエリーの輝きにも、ため息が出ます。
by elzawild (2011-11-04 07:03)
【これらの宝石は、妻以外の女性の肌を永遠に飾ってはいけない。また、私の愛の生涯の思い出として、金銭に変えることもならない】
ほんとにすごい遺言ですね。
宝石の輝きに劣らない愛の輝きを感じました。
by nana_hyr (2011-11-08 17:30)
エドワード8世とシンプソン夫人は毀誉褒貶の多い人ですよね。
・・・たしか、彼が退位したあと、王位についたのは
弟のジョージ6世ですよね。
どこまで本当かわかりませんが、ウインザー公爵はその後
イギリスの軍事機密をナチスにわざと漏らしていたそうで、
ジョージ6世の妻であり、クィーン・マザーであるエリザベスは
彼らを「国賊」といってはばからなかったそうです。
ですので、娘マーガレットとピーター・タウンゼント大佐との
結婚を絶対に認めなかったとか・・・・。
by sadafusa (2012-10-24 19:54)
幸せな記憶を宿した宝石たち
素敵ですね(*^^*)
by Sizuku (2012-10-25 15:13)