水の庭 0 [Paintings]
モネは一番目の妻のカミーユを亡くしてから、少し画風が変わったといわれます。
貧しく苦しい時代を共にした、結婚期間は短かったものの恋人期間の長かった最愛の妻。
二番目の息子を生んでまもなく、ヴェトイユでなくなってしまったのです。
その死の床で、モネと正式な結婚式を挙げていなかったカミーユとの司祭立会いの結婚をすすめたのは、のちに2番目の妻となるアリスだったそうです。
モネの貧しく、もっとも幸せだった時代。
それはアルジャントゥイユの親子3人の暮らしだったのかもしれません。
そしてたぶん、ジヴェルニーでの大家族での暮らしは、彼の人生でもっとも穏やかで平穏な時代でしょうか。
二番目の妻と結婚して、その連れ子たちも含めて合計8人の子供たちを養い、絵も認められジュヴェルニーに家を買いました。ようやく余裕のある暮らしを始めても、心の奥底では、亡き妻の面影を抱きつづけました。
二番目の妻の連れ子、自分の長男、そして二番目の妻の死。
家族の多くが、彼をのこして亡くなりました。
いつしか人物画が少なくなってきて、彼は風景画を多く描くようになりました。
なかでも、水辺の風景、特に睡蓮の花に惹かれたようです。
白内障を抱えながら、モネは水の庭を描きつづけます。その数は300点にも及ぶと言います。
5人の庭師を雇い、珍しい草花を植え、モネはひたすら、花を描きつづけました。
水はどこか、人間を惹きつけます。
モネが水に惹かれたのは、その向こうに亡き家族の面影を求めたからなのかもしれません。
水の庭で、モネは亡くなるまで睡蓮を描きつづけました。
亡きいとしき人たちの面影を求めて、水の庭で・・・
モネの人生もすごいですね。
レ・ロマネスクに私もはまってます。
by arles (2011-08-23 02:10)
モネには、そのような悲しい出来事があったのですね。
そういった背景を知って絵を鑑賞すると、より深く味わえるような気がします。
by hirochiki (2011-08-23 05:12)
こんにちわ^^
睡蓮というのも感慨深いですねぇ。
でも、そう感じるのは日本的感覚なのかなぁ?
by 月夜空 (2011-08-23 11:31)
モネと花・・・そう言う話しがあったんですね。
これから、モネの絵を見る時に、ひと味違った見方もできますね。
by hatumi30331 (2011-08-23 13:15)
こんにちは、モネの睡蓮の絵画大好きです。
私個人もモネではないですが”イレールのジベルニーの秋”
と言うリトグラフを買って大事に家に飾っています。
モネの庭園の秋の風景を描いたものですが私のお気に入りですよ。o(^∇^o)(o^∇^)o
by たもちゃん (2011-08-23 14:46)
モネは只ひたすらに・・・・最初の妻以外に何を思いながら描いてたんでしょう?
by 旅爺さん (2011-08-23 15:23)
モネの絵は、図書館で画集を借りて、鑑賞したことがあります。
何度観ても衝撃的ですね。買おうかな?本。
by 響(きょう) (2011-08-23 18:30)
モネの絵を久しぶりに見ました!
光を捕らえているのが今更ながら分かります!
詩文で「光」捕らえたいです!
by 詩人の血 (2011-08-23 19:03)
☆ジュヴェルニー☆
とても素敵で、大好きな場所です。
庭好きが、庭を、花を見たいという想いでしか
訪れた事がなかったですが
http://www002.upp.so-net.ne.jp/pico346/newpage9.htm
nikiさんのように、深い視点でモネを見つめていたら
また違った庭の見方があったかもしれません。
いつも有益なお話ありがとうございますm(__)m
by 泣き虫ピコ (2011-08-23 19:04)
亡くなるまでの二十数年間は睡蓮しか描かなかったということですから、その執着心というか、極める意思はものすごいですよね。おっしゃるとおり、水面に大切な物を見ていたのかもしれませんね。
by ZZA700 (2011-08-23 20:17)
モネって、時間とともに変化する光の捉え方がすごいうまいですよね。同じモチーフでも、アレだけの色を出せるんですから...
インプレッションたる所以ですね。
ジベルニーには一度行ってみたいです。
by 島酔潜人 (2011-08-23 20:32)
何度か見たことがありますが、絵そのものが生きているような凄みを感じますね。水面とか空とか眺めているといろいろなことを考えてしまいます。
昨日はコメありがとうございました!早速うちの記事にしちゃいました~
お手入れ続けてみますね。
by あっこ (2011-08-23 23:47)
ドラマチックなお話が多く、いつも楽しみにしてます♪
モネの絵、久しぶりに見ました。
ガーデニングを始めて、再びモネの絵を見るとまた違った印象を受けますね。手元に画集がほしくなってしまいました…。
by 文鳥クロ (2011-08-24 19:13)
あの頃のパリに暮らす画家たちは、本当に人生にドラマを背負っていて輝きを感じます。
by 扶侶夢 (2011-08-24 21:06)
上野で観た、野ばらの絵もとても好きな作品です。
by mitu (2015-07-03 10:47)
モネは幸せな方です。
百年経っても、こうして異国の人々から、
作品だけでなく生き様も偲ばれる。
nikiさまのお蔭です。
by ojioji (2015-07-03 15:06)