血の伯爵夫人・・・エリザベート・バートリー(lll-ω-) [l'histoires de femmes]
女吸血鬼。
彼女は人々にそう呼ばれて恐れられました。
女の連続殺人犯は、そう多くはないのですが、彼女はその中でも断トツの猟奇的殺人者なのです。
トランシルヴェニア公国の名門貴族の家に生まれ、15歳でハンガリーの名門貴族に嫁ぎます。
彼女はたぐいまれなる美貌の持ち主でした。
夫の母は、彼女の美しさや明るさが軍人の妻にはふさわしくないとのことで、彼女を嫌い、いじめたようです。
そのせいで性格がゆがんだ? うーん・・・・・
義母も夫もなくなって、一人でお城に住むようになってから、奇妙な行動が始まります。
彼女の棲むお城では、下働きの娘を常に募集しています。
でもどの娘も、二度とお城の外に帰ってくることはないのです。
これはある偶然から始まりました。
かんしゃくを起こした彼女が召使の少女を折檻した時に飛び散った血が、彼女に付きました。
すると、血の付いた場所がほかの場所よりも艶めいて見えたのです。
彼女は美貌を保つためにあらゆることを試していたのですが、この残虐な美容法を最良と考えました。
なぜ?!としか言いようがないですが・・・・
若い娘をさらってきては、血を抜いてしまい、自分は娘たちの血で満たされたバスタブに入るのです。
そして赤ワインでなく血をのみます。
「鉄の処女」という拷問の道具を時計職人に作らせます。
人間の実物大の美しい人形ですが、ぱかっと観音開きに真ん中から開き、中に人間を取り込むと閉まるのです。内側にはとがった太い針がびっしりついていて、それが体に深く食い込むようになっているのです。
そのほかにも鳥かご型の同様の拷問具を作らせ、天井につるします。
血がしたたり落ちてきたら下に置いてあるバスタブにたれる仕組み。
ジュリー・デルピー主演の”The Countess"2009年の映画です。血の伯爵夫人のお話。
なんとも信じられないことを思いつくものです。
そんなことが美容法になるわけがありません。
村娘をさらってくるうちは、農奴たちには何もできませんでした。
でもそのうちに彼女は、貴族の娘たちにも行儀見習いと称して城に招待し、血祭りに上げていきました。
これが彼女の首を絞めることになりました。
貴族たちの要請で、城は操作されることになったのです。
娘たちの血を搾り取るために使われた拷問道具の数々は、人々を震撼させました。
彼女は貴族であったために死刑は免れましたが、それから死ぬまで一生の間を、窓が一つもない部屋に幽閉されて暮らしたと言われます。
600人ほどの若い娘たちを殺してしまったと言われます。
間違いなく、人類史上最悪の女殺人犯でしょう。
こんな美容法、恐ろしいですよね・・・。
「パフューム」は観ましたが、この恐ろしい映画は知りませんでした。とても観られないと思います。
by sig (2011-07-29 00:40)
あらら・・、ちょうどわたしのブログにデルピーの記事をいくつか載せているところですよ(笑)
おもしろいですね。
RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2011-07-29 00:54)
この人が、、アイアン・メイデンを作らせたんですか!
これは、映画を見てみたいと思います♪
by ginchanx_5150 (2011-07-29 21:21)
この話、「ベルばら」の番外編で読みました。
恐ろしい女。
可哀想な娘たち。
by Hirosuke (2012-11-07 07:28)
ジュリー・デルピーもすごい映画に出演したんですね。
by cafelamama (2012-11-07 08:07)
この作品、マイフェイバリットの一本です…。
RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2012-11-07 10:45)
いつもとても勉強になる記事をありがとうございます。
鉄の処女は明治大学で見ましたけど、
すごい方法を考えるというか、
すご過ぎてあまり実感がないですね。
血の色というのは人間の感覚を狂わす何かがあるのかもしれないです。
^^;)
by lequiche (2012-11-07 12:42)
バートリ・エルジェベト・・・
話には聞いてましたが。
ジュリー・ドルピーっていう女優さんしりませんでした。
アメリカかイギリスの映画ですか?
面立ちが東逸子が描くシンデレラみたいなアンニュイな表情で
いっそう怖さが引き立ちますね。
ツタヤでレンタルできるのでしょうか?みたいです。
by sadafusa (2012-11-07 22:47)