ジェイド [le coffret à bijou]
輝きではダイヤモンドがはるかに勝り、華やかさはルビーやサファイアにはかなわない。
でも、そこはかとない品格があります。
エメラルドも緑色だけれど、両者は対極にあるような気がします。
エメラルドは西洋の姫君。
ヒスイは東洋の姫君。
勝手なイメージですが(笑)
ヒスイ。漢字で書くと翡翠。カワセミという鳥のオスが翡で、メスを翠と呼びますが、この鳥の美しい
緑の羽を連想させたからでしょうか?
英語ではジェイド。私の親友の娘もジェイドちゃん。
実は緑色だけでなく、紫、藤色、パステルイエロー、オレンジ、濃いピンク、薄いピンク、白、青、
黒など、いろいろな色があります。
真っ白で滑らかなものは、中国では緑色よりも価値が高いとされるそうです。
でもやはり王道は緑。
深い森の中でひと知れず湧き出ている、周りの緑を映したような緑色。
インペリアルジェイドと呼ばれます。
これを日本では琅玕(ろうかん)と呼ぶのだそうです。
翡翠には2種類あります。
一つは硬玉、もう一つは軟玉。
前者はいろいろな色があるけれど、後者は緑と白だけ。
宝石として価値があるものは前者ですが。
ヒスイでも安いものは後者です。
中国では何千年も前からヒスイが愛されてきました。
女性はヒスイの腕輪をします。いまでも、よいものは母から娘へとずっと受け継がれていくのです。
ヒスイを「玉(ぎょく)」と呼ぶこともあります。のちに美しいもの、大切なものにつける言葉になりました。
「玉のような赤ちゃん」
「玉肌」のように。
女の子に「玉ちゃん」と名付けたり。
つるんとなめらかで、ぴかぴか光るわけではないのに人を引き付ける、そこはかとない妖しい、
なまめかしい魅力があるのです。
ヒスイを平べったい円形にして、穴をあけてドーナツ型にしたものを璧(へき)と呼びます。
完全な丸い形の璧は、最高の証。ここから「完璧」という言葉が生まれたのです。
数年前に、香港のジェイドマーケットに行きました。たくさんの出店が集まっていて、すべてヒスイを
売っているところです。
本物か偽物かはここでは気にしないで、自分のフィーリングにぴったり合う石を見つけることが、
ベストな買い方だと思います。なにせ出店ですから(笑)
上の画像はその時に買った指輪です。
とても細くて、小指にしか入らない。
一番深い緑だったから、値切って値切って買いました(笑)
そういえば、秦の始皇帝の遺体も、ヒスイでおおわれているそうです。
不老不死の薬を本気で探し求めていた始皇帝らしいですね。
なぜって、ヒスイは不老不死をもたらす石だと信じられていたからです。
NZのマオリ族のお守りもヒスイです。
今でも魔よけのお守りです。
石言葉は「長寿、健康、徳」。
こんばんは。“翡翠は東洋の姫君”素敵な表現ですね・・・本当にその通りだと思います。僕も翡翠のリングを持っていてよくながめていますが、輝きや華やかさだけが宝石の魅力ではないことを教えてくれているようです。
中国では翡翠は月の精が玉になったものとされているそうですが、そう感じる気持ち、なんだかとても良く分かる気がします。ムーンストーンとはまた異なる月の光で、見ているととても心がなごみます。
by Extar12 (2011-07-15 22:22)
2番目の写真はリングでしょうか・・・可愛い!
4番目のも素敵ですね!
by michaela (2012-04-14 09:00)
台湾で妻に翡翠の指輪を買ってきましたが、越してきてからはめていません。もしかしてどこかに隠れてしまったのかも。
by 風太郎 (2012-11-25 06:25)
軟玉にはイエローやブラウン、グレー、ブラックも存在します。(世界のジェムストーン図鑑より)
子供の頃にはなかなか翡翠の魅力がわからなかったけれど、
大人になって味わい深い石だと思うようになりました。
by A・ラファエル (2012-11-25 12:29)
翡翠色、大好きです^^
色んな色があるというのは知りませんでした〜
いつか小さくても本物の翡翠が欲しいなww
by 海月シド (2012-11-25 16:58)